テニスで手首が痛い場合の原因と対処法 おすすめラケット

テニスで手首が痛い場合の原因と対処法 おすすめラケット

2020年8月21日 0 投稿者: gura

 テニスをやっての怪我は、テニス肘が有名ですが、無理な打ち方をしていると手首も簡単に痛めてしまいます。テニスをやっている方の多くは、「痛くてもテニスをやりたくてしょうがない」という方も多いです。

 そこでこのページでは、テニスで手首を痛める原因と、テニスを続けてもいい対処法を解説いたします。





 手首を痛める原因

 手首を痛める原因は、複数あり、人それぞれ違います。

 手首の使い方

 一番の問題は手首の使い方です。
 フラットドライブの場合、①「ラケットやストリングのパワーが足りなく、手首のスナップでパワーを補っている」、②「フェイス面を安定させるために、手首を過度に固定して打っいる」③「打点が合っていない」の3つが痛みの原因になることが多いです。

 ①の場合、当然ですが手首を酷使しすぎているため痛めやすいです。同時に肘を痛める(テニス肘)人もいます。②の場合、手首を固定=筋肉が硬くなっている状態であり、ボールの衝撃が筋肉に、非常に大きなダメージを与えます。逆に筋肉が緩い(硬くなりすぎない)状態なら、バネのように衝撃を吸収することができます。③の場合比較的テニス肘の方がなりやすいですが、打点が近かったり遠かったりして、手首を曲げて打っている場合になります。

 次にワイパースイングという手首を使ってスピンをかけるショットを多用している人は、④「手首の使いすぎ」です。①~③はテニス肘の方がなりやすいので、手首を痛める原因は④が多いと思います。

 スピンをかけるために、スイングの軌道を上方向にしたりワイパースイングを使ったりしますが、飛ばないラケットを使っている場合水平方向のボールスピードを出すためには、スイング軌道を上方向にはできず、ワイパースイングに頼るしかなくなります。その結果手首を痛めることが多いです。

 ストリングの問題

 ストリングは固すぎても、柔らかすぎても問題があります。まず⑤「硬すぎ」ですが、特にポリストリングですが、ナイロンと比べあまり衝撃吸収性が良くありません。また、伸び量が多いポリストリングでも衝撃吸収性が低いものもあります。

 逆に⑥「柔らかすぎ」ですが、ここでの「柔らかい」は「伸び量が多い」という意味です。柔らかいとストリングの動きが大きくなります。例えば、スナップバック量が多いと、ボールが当たった瞬間の位置から少し下側にずれてから弾き返します。下側にずれるということは、フェイス面の下側が押されるので、面が下向きになりネットにかかります。スピン打ちで打ってれば影響は少ないですが、フラットドライブで顕著に出ます。これを防ぐために、手首をしっかり固定(硬く)して打ってしまうため、手首を痛めます。柔らかいスピンストリングをローテンションで張るのは控えたほうがいいです。


 ラケットの問題

 まず一番は、⑦「適切なパワーアシスト量」です。正直言ってパワーアシストは少ないよりは多い方が、手首や肘には優しいです。

 次に⑧「スピン量」です。スピンが欲しくてワイパースイングを多用している場合痛めやすいです。ただ、スピンを求めるほど、先ほども述べたようにスナップバックによる面ブレを起こしやすいです。また、スピン量が多いラケットはエッグボールの伸びと跳ねは良いのですが、フラットドライブは伸びが低く攻撃力に欠けます。逆にスピン量が少ないほど、フラットドライブは安定しますが、飛びが控えめになります。また、サーブは少しスピン量があったほうが良いので、その点も考慮する必要があります。






 痛みの対処法

 ①「ラケットやストリングのパワーが足りなく、手首のスナップでパワーを補っている」の対処法

 この場合は、ラケットとストリングの変更、スイングの見直しが必要です。ラケットとストリングは、飛ぶものにすれば大丈夫です。スイングは、「体の回転がラケットに伝わっていない場合はその対処」、「打点が合っていないなら打点を合わせる練習」、地面と平行にスイングすることを意識することで上方向に向いていた力を水平方向に加えボールスピードを出す」などをすればある程度改善できます。

 ②「フェイス面を安定させるために、手首を固定して打っいる」の対処法

 これは、ラケットとストリングの影響が大きいです。ピュアドライブみたいにストリング間隔が広い場合や、ストリングが柔らかいのにローテンションで張っている場合、スナップバックによる面ブレが起きやすく(特にポリ)、対処するために手首を固定した結果、怪我をします。

 したがって、固めのストリング、少し高めのテンション、ストリングの目の細かいラケットにすることにより、対処できます。また、ラケットフェイスの3時&9時の部分に1gずつでも荷重することによってブレを抑制することができます。(計2gでもかなり効果があります)

 ③「手首の使いすぎ」

 これは、とにかくワイパースイングを少なくするしかありません。スピンストリングを緩く張って回転をかければ、ワイパースイングが必要なくなるのですが、フラット系で打ちたい時も回転が勝手にかかるため、ボールの伸びがなくなります。とにかく減らしましょう。

 スピン量が欲しければ、衝撃吸収性が良く、少しスピンが多くかかるポリを使うのもいいと思います。

 ちなみに「ポリ=スピンが多い」とは必ずしもなりません。スピンのかかりやすいポリやナイロンを選ぶ必要があります。

 ④「ストリングが硬すぎ」の対処法

 少し柔らかい(衝撃吸収性が高い)ストリングを使うのが理想です。

 あんまり多角形は、お勧めしません。

 ⑤「ストリングが柔らかすぎ」の対処法

 コントロール性が高いストリングを使うことをお勧めします。

 ストリングの伸び少なくても、比較的衝撃吸収性の良いものもあります。

 ⑥「適切なパワーアシスト量」⑦「スピン量」

 適切なパワーアシストがなければ、ボールスピードを出そうとして、無理に振ってしまい、手首を痛める原因となります。

 また、ストリング間隔も非常に重要となります。同じ16×19本でも、中心の目が細かかったり、全体が均等だったりします。フラット系なら細かい方が安定しますし、スピン系なら目が粗い方がスピンがかかります。逆に目が細かければ飛びが控えめになりますし、目が粗い方がフラット系の伸びがなくなります。(スイングスピードやラケットにもよりますが)




 おすすめラケット

 ヘッド「スピードmp」

 スピードmpは、フェイス面積が100インチ・フレーム厚が23㎜フラットのラケットです。フレームが薄くなると比較的飛ばなくなりますが、スイングウェイトが328(ピュアドラが320)あることにより、黄金スペックの平均に限りなく近い反発性を持っています。スイングウェイトが重くなると操作しにくそうですが、フレームが薄い(正面厚含め)ため、空気抵抗が黄金スペックと呼ばれるラケットより少ないため、良好です。また、コントロール性・打感の柔らかさは、16×19のラケットの中でトップクラスです。

 周りにスピードmpを使っている主婦層の女性が複数いますが、かなりパフォーマンスが高いです。


 バボラ「ピュアストライク16×19」

 98インチ・フレーム厚が21-23-21㎜ですが、スピードMPと同じくらいの反発性があります(スイングウェイトも同じくらい)。ただ、フレームが少し硬め(しなりにくい)でストリング間隔が広いため、スピードの方がコントロール性は高いです。このラケットの一番の魅力は、振り抜きです。スピードよりフレーム厚も薄く、フェイス面積も小さいため、圧倒的な振り抜きの良さがあります。したがって、片手バックの方は特にこちらをお勧めします。


他に、クラッシュ100&98・ラジカルMP(2021)・ツアー(プリンス)が、比較的打感が柔らかく・飛びもほどほどにあると言われています。


 まとめ

 理想の手首の使い方は、動画のようにグリップエンドからラケットを出し、手首のしなりを使い自然とスナップを効かせる打ち方です。そうすることで、腕のスイングスピードと手首のスイングスピードの合計の力がボールに伝わります。したがって、強く振らなくてもボールスピードが出ます。ただ意図的にスナップするわけではありません。ラケットの重さを利用し勝手に走らせるのです。

 そうすることで手首にかかる力は、強すぎず、緩すぎずのため、衝撃をバネのように吸収する効果があります。ただ、固定している時よりは、ほんの気持ちだけコントロールが乱れやすいため、少し練習する必要があります。(そこまで大きくは乱れません。)