ダンロップのSX300(2022)の魅力と買うべきかを考察(インプレ レビュー)

　2022年1月に、ダンロップから販売された「SX300シリーズ」の魅力を解説し、買うべきか違うのにすべきか考えていきます。

　SX300は超スピン系ラケットです。セッティング次第ではありますが、誰でもヘビースピンショットが打てるラケットとなっています。

　SX300のスペック・と魅力

面積	重量	バランス	スイングウェイト	ストリング	フレーム厚	フレックス
100	300	320	322	16×19	23-26-23mm	68

　※スイングウェイトとフレックス(小さいほどフレームがしなる)は、tennis warehouseさんの実測値です。

　フェイス面積・重量・バランスポイント共に黄金スペックのラケットのど真ん中です。

　スイングウェイトも322なので、ピュアドライブ(2021)320・ピュアアエロ(2019)324とほぼ一緒で扱いやすい重さです。前作は330を超えていて扱いにくかったですが、非常に扱いやすいスイングウェイトになっています。

　フレックスは68と少し高めですが、ピュアドライブ(2021)の71より柔らかく、ピュアアエロ(2019)とほぼ同等(67)となっています。

　SX300の魅力

　1、弾道補正機能

　フレーム側3時&9時側で打ってしまった際、通常飛びが落ちますが、この位置のグロメットホールを三角形にすることで、しっかり引っかかってくれるため少し弾道が上に行く上、ホールド時間も長くなり、その結果、飛びが良くなる影響で、落下距離のずれを減らすという効果があります。

　ピュアドライブなども、中心付近のストリング間隔を細かくして、フレーム付近のストリング間隔を粗くするという、同様の効果があることは行っています。

　また、「わざとオフセンターショットをしてスピン量を上げるテクニック」を使うとよりスピン量を増やせるメリットもあります。特にスピンサーブやスライスサーブ・アングルショットなどで、非常に攻撃力が高くなります。

　ただデメリットもあって、意図的に外してない場合は「思いのほか弾道が上がってしまう」ということもあります。

　2、圧倒的なスピン量

　以下でも述べますが、SX300は圧倒的なスピン量です。スピン量が多いラケットでも、スピン量が86点程度が多いですが91点となっています。

　スピン量の攻撃力が欲しい方は、かなりの武器になります。

　SX300の性能

　tennis warehouseさんのレビュー評価(スコアのみ)を見てみます。

総合	ストローク	ボレー	サーブ	リターン
81	83	82	86	81

反発	コントロール	操作性	安定性	打感柔らかさ	フィーリング	トップスピン	スライス
87	79	87	79	79	79	91	81

　反発は、87点と黄金スペックのラケットでも飛ぶ方です。ピュアドライブやアエロには及ばないです。

　コントロール性は79点で、わずかに低めですが、スピン系ラケットのしょうがなさもあります。フラットドライブというより、しっかりスピンをかけて打っていきつつ、余裕があるときにフラットで攻めていくラケットです。常に低軌道で打ちたい人にとっては、合わないかもしれません。

　操作性に関しては、ピュアドライブなどでも85点なので、高めとなっています。

　安定性の面は、弾道補正機能によって、高くはないです。したがってスピン主体のプレイヤー向けです。

　打感の柔らかさは「ストリングのたわみ量やホールド時間」を”柔らかい”と感じる人にとっては柔らかいと感じやすいです。日本では「柔らかい」という意見が圧倒的です。

　スピン量は91点と圧倒的です。90点を超えてくるようなラケットはほとんどないです。

　買うべきか

　スピンによる攻撃力を求めている方は、買う価値が高いと思います。低軌道のフラットドライブが中心の場合、CXシリーズの方が安定すると思います。

　ただ、普段フラットドライブが中心でも、スピンの攻撃力が高いラケットを使うのも、面白いので試してみる価値もあると思います。

　セッティング

　 スピン量が圧倒的なラケットのため、スピン量を生かしてあげるセッティングにすると、ボールのバウンド時の変化や空中での変化が非常に攻撃的になります。

　例えば、スピン系最強だと個人的に思っているルキシロンの「オリジナル[レビューを見る]」を張ると、 圧倒的なスピン量も増やせますし、スピン量が多いのにフラットドライブも打ちやすいストリングなので、攻撃力が高いと思います。

　また、 スナップバック力が強かったり、ホールド時間もしっかりあるため、あまり力がない方でもかなりのスピン量になります。テンション維持も非常に良く・飛びも強めなので・フラットドライブも打ちやすいので、普段ナイロンを使っている女性やベテラン男性も使う価値は高いと思います。

　あとは、スピン一筋ならウエスキャノンの「ウルトラケーブル」です。打感は寛容ではないですが、四角形のポリのため圧倒的にスピンがかかります。オリジナルもそうですが縦が3lb高め(横を3lb低め)にすると一段階スピン量が増えます。

　ナイロンユーザーは、ナイロンでもスピンがかかるようになる反面、ストリングが切れやすくなるため、注意が必要です。一応1.30㎜を使うと切れにくくなります。

　まとめ

　SX300の魅力は何と言っても「圧倒的なスピン量」です。スピンによる攻撃力が欲しい方にはおすすめです。

　ネットギリギリを狙うのではなく、顔あたりを狙って打つと、スピンの攻撃力が高くなります。

　

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