ヘッド リンクス 辛口インプレ 軽快な弾きが気持ちいいガット

　ピュアドライブVSにヘッドの「リンクス」(1.25㎜)(head　Lynx)を50lbで張ってみました。他者のインプレのように比較的弾き感が少ない「伸び量の多いポリ」の中で、軽快な弾き感がありました。伸び量の多いポリが好きな人にとって汎用性が高いガットのような気がします。ハードヒッターにとっては、少し伸び量が少ない方がコントロールしやすいと思います。

　スペック

　丸型のポリガットです。メーカーの説明では弾き感と完璧なコントロールを融合させたと書いてあります。

　色は、イエロー・ブルー・レッド・グリーン・アンスラサイト(黒に近いグレー)です。アンスラサイト以外はどちらかというと蛍光色です。

ゲージは、日本では1.25㎜のみです。

　インプレ

　打感

　フラットショット時のたわみ量は、[5/5]と非常に多いです。
　スピンショット時の最大伸び量も、[5/5]と非常に多いです。
　衝撃吸収性は、[3/5]と平均位です。

　ストリングのたわみ量はかなり多い[5/5]です。伸び量の多い一般的なポリは弾き感がなくなりますが、リンクスだけは軽快な弾き感があります。伸び量もあるので打感は柔らかいです。伸び量が多い分スナップバック”量”も多いです。

　反発[4/5点]

　反発は強めです。アルパワー[レビューを見る]とブラスト[レビューを見る]の間位です。丁寧に打ってもしっかり飛んで行ってくれます。

　スピン[3/5点]

　スピン量は、丸型のポリガットではかなり多い方です。かけに行った時のRPMブラストよりはかかりません。また、かなりスナップバック”量”が多いため、引っかかり感もかなり強めです。

　ただスナップバック量が多いのでセッティングには注意が必要です。

　コントロール[2/5点]

　なかなか良いガットだと思いますが、コントロールに関しては、少し注意が必要です。フラット気味に当てれば問題ないですが、擦りあげて打ってしまうとスナップバック量が多く、それによるラケットの面ブレを起こしやすいです。もちろんストリングの目が粗いピュアドライブVSに張った影響もかなりあると思います。

　したがって、エクストリーム・ピュアアエロ・ピュアドライブなどストリング間隔が広いラケットの場合は特に、太ゲージを使うか、少し高テンションで張ってあげる必要があります。

　一応、コントロールに関して2点と表記しましたが、ラケットやテンションを整えることによって3点くらいになると思います。

　ボールの伸び

　少し伸び量が多く、ネットとのクリアランスを多く取りたいので、このセッティングではそこまで伸びにくいのかなと。逆にスピン量の多さや飛びの強さがあるので、安定感は出しやすいと思います。

　ただ、伸び量の割にフラットドライブが結構打ちやすかったので、コントロール性の高いラケットを使えば、伸びは出しやすいのかなと思います。

　ショット別インプレ

　ストローク[2or3/5点]

　飛びの強さやスピン量があるため安定感は出しやすいです。ただ、ストリング間隔が広いラケットだとスナップバック量が多すぎて面ブレを起こすので、ストリング間隔の少し狭いラケットに張ったり、少し高テンションで張ってあげれば、パフォーマンス的には良いと思います。

　擦り上げて打つ人は、スナップバック量が多く辛いかもしれません。低軌道のスライスも少し難しいかもしれません。

　ボレー[3/5点]

　ボレーは、フラットで打てば反発力が強い影響で、壁になることができます。逆に下回転をかけるように打ってしまうと、スナップバック量の多さから面ブレを起こしやすいです。

　しっかりとした伸び量とホールド感があるので、ドロップなどタッチショットもやりやすいです。

　サーブ[4/5点]

　反発力もあるためボールスピードが出しやすいですし、スピンもかかるので、スピンサーブも結構跳ねます。

　絶対的な精度は少し硬いガットの方が良いですが、反発力はあるのである程度カバーできます。

　比較インプレ

　シグナムプロ　ポリメガフォース

　【反発3点・コントロール4.5点・スピン2点】ポリメガフォースは、スピンが少ないですがフラットドライブの安定性はトップクラスです。衝撃吸収性も同程度です。

　ヘッド　ホークタッチ

【反発3点・コントロール5点・スピン3点】リンクスより少し伸び量は少なめです。めちゃくちゃ距離感が合うため繊細なコントロールをしたい方に向いています。ただ、しっかりフラットで打てないと、回転過多でボールが伸びないです。

　随時更新します。

　まとめ

　ヘッドの「リンクス」は、反発力があってスピンもしっかりかかるガットです。したがって安定感が出しやすいと思います。

　また伸び量の多い柔らかいポリの中で、しっかり弾き感があるというレアなガットです。

　ただ、伸び量が多い分スナップバック量が多く、面ブレを起こしやすさがデメリットです。

　さらに、カラーが多く、ラケットの色に合わせることができたり、気分やユニフォームに合わせることができるというメリットもあります。

　おすすめな人

　伸び量の多いストリングを少し高テンションで張るのが好き
　丁寧に打つ
　あまり擦り上げて打たない
　伸び量の多いポリの中で、弾き感が欲しい

　という人におすすめです。

　セッティング

　ピュアドライブ2018・ピュアアエロ・エクストリーム・ピュアドライブVSなど、ストリング間隔が広くスピン量が多いラケットは、スナップバック量が多くなりすぎるため、高めのテンションで張ったほうがいいと思います(55lbとか)。

　その他のラケットも、少し高めのテンションで張ったほうがいいと思います(50lb以上)。

※使用者にもよります。

　リンクスツアーというものは、六角形のスピン系ポリストリングです。

類似ガット	+反発	エクスペリエンス・アルパワー
	+コントロール	オリジナル・ホークタッチ
	+スピン	ブラックコード
	+柔らかさ	ホークタッチ・アイスコード(伸び量は少ない)