ブラックコードの辛口インプレ 柔らかいけど…

ブラックコードの辛口インプレ 柔らかいけど…

2020年9月18日 0 投稿者: gura

 ピュアドライブVSに、テクニファイバーの「ブラックコード1.24」(Tecnifibre Black code)を50lbで張ってみました。他社のインプレを見てみると割と人気のストリングのように感じましたが、なかなか難しいストリングでした。





 スペック

 テクニファイバーの「ブラックコード」は、ソリンコの「ハイパーG・ツアーバイト」、ヨネックスの「ポリツアースピン・ポリツアースピンG」と同じ5角形のポリエステルストリングです。

色は、上の画像のようにブラックとライム(緑系)・ファイア(オレンジ系)があります。

ゲージは1.24・1.28・1.32の三種類です。

 メーカーの紹介では、「コントロールスピンの五角形。くいつき感が強く、柔らかい打球感が特徴。」と書いてあります。


 インプレ

 打感[柔らか系]

 柔らかすぎなくらい、柔らかい(伸びる)ストリングです。弾き感が少ないです。弾かない分ホールド時間は長いです。「柔らかい=ナイロン」ということもなく、弾きの少ないポリらしい柔らかさです。打感の硬さは、「ハイパーG」より少し柔らかいです。

 反発[2.5/5点]

 反発に関しては、標準より控えめだと思います。ハイパーGよりは、反発します。しかし、ハイパーGはコントロール性の良さから振れる(ストローク)ため、ブラックコードの方が飛ばなく感じます。サーブは、相手の影響を受けないため、反発力の強いブラックコードのほうが速いです。

 スピン性[4/5点]

 柔らかく弾きが少ない分スナップバックの量は多いのですが、スナップバックの力が小さいため、多角形のわりには、かからないです。しかし丸系よりはかかります。引っかかり出かけているというよりは、ホールド時間でかけてるイメージになります。飛びの控えめさもあり、ベースライン近くで落ちるようなイメージになってしまいました。

 丸型よりスピン量が欲しいけど、ハイパーGまではいらない方がおすすめです。

 コントロール性[1/5点]

 ストリングが柔らかすぎて、スナップバックの量が非常に多く、面ブレが大きかったです。したがって、コントロール性は、結構低いです。ストリング間隔が広いピュアドライブVSということも、コントロールできない理由でもあると思います。16×19の中でもコントロール性が高いモデルか18×20のラケットなら大丈夫なのかな?と思います。

 ここで、ストリングのたわみとスナップバックが大きくなればなるほどコントロール性が乱れる理由を解説しています。

 多角形ということもあり、フラットドライブも比較的安定しにくいです。目が細かいラケットなら比較的大丈夫だと思います。

 ボールの伸び[1.5/5点]

 フラット系の伸びは、スピン量がそれなりにあること・反発が控えめなこと・コントロール性が低いことにより、伸びが少ないです。エッグボール系も、絶対的なスピン量の多さがないので伸びが少ないです。ハイパーgなどスピングリグリ系よりは伸びます。






 ショット別インプレ

 ストローク[1/5点]

 ストロークは、コントロール性の低さ・パワーアシストが少し控えめなことにより、厳しいコースも狙えませんし、伸びも少ないです。スピンの絶対量も多くはないので、エッグボールも伸びが少ないです。無理に掛けるとスナップバック量からコントロールが乱れます。

 ただ、ブラックコードを張ったラケットが、ピュアドライブVSで、ストリングの目が粗くスナップバック量が多いので、ストリングの目が細かいコントロール系ラケットに張れば変わるかもしれません。

 ボレー[1/5点]

 コントロール性の低さ・ボールの引っかかりがあるため、安定しにくいです。ストロークと同様です。ハイパーGよりホールドはしてくれるため、タッチショットは少しやりやすかったです。

 サーブ[3/5点]

 若干パワーアシストが少ないですが、可もなく不可もなくです。

 比較インプレ

随時更新します。




 まとめ

 柔らかい多角形ポリエステルストリングというメリット以外、他のストリングの方がメリットがある気がします。太ゲージを高テンションで張ればコントロール性はあげることができますが、結構頑張らないといけなさそうです。

 また、テニス肘対策で柔らかいポリとして、ブラックコードを使うのは、コントロール性・パワーアシストの観点からお勧めしません。

 ジョン・ミラマンなど、ATP選手は、T-fight(18×19)に張って使っているので、ストリング間隔が細かいラケットなら使えるはずです。また、様々なインプレ動画を見ると、しっかり打てているので、ピュアドラVSとの相性が良くなかったのだと思います。スピン系ラケットは、合わないと思います。

スナップバック”量”さえ少なくできれば、しっかりスピンがかかってくれるので、アングルショットの打ちやすさだとか低いボールの持ち上げやすさだとかがあるため、ブラストと同じ標準位のコントロール性になると思います。

 「ハイパーG並に引っかかってほしくはないけど丸型よりは引っかかってほしい 」「ハイパーGの打感が硬すぎ」「ハイパーGよりフラットドライブの伸びが欲しい」という方に良いのではないでしょうか。

※テンションやゲージを変えれば、コントロール性・反発性・スピン性は調整できます。また、インプレは、個人の見解であり、使う人によって感じ方は変わります。


類似ガット+反発エクスペリエンスプラズマヘキストリームピュアRPMブラスト
+コントロールハイパーGソフトハイパーGRPMブラスト
+スピンウルトラケーブル・ハイパーGソフトハイパーG
+柔らかさリンクス