ガット(ストリング)のテンションを縦と横で変えるとどうなるのか

ガット(ストリング)のテンションを縦と横で変えるとどうなるのか

2022年3月10日 0 投稿者: gura

 ガットのテンションを縦と横で変えているプロが多かったり、テンションを上手く調整しないと「ラケットが変形する」など言われていますが、実際はどうなのか解説していきます。


 ガット(ストリング)の縦と横の役割

 縦(メイン)の役割

 どちらかというとスピンを多くかけて打った時の役割が強いです。

 また、スピン量の調整のしやすさや、スナップバックによる面ブレを抑える役割が合ったりします。


 横(クロス)の役割

 どちらかというと、フラットで打った時の役割が強いです。

 後は、反発の強さや打感の柔らかさも、横(クロス)のストリングが中心です。


 縦(メイン)&横(クロス)合わせた役割

 例えば、縦にナチュラルガット・横にアルパワー[レビューを見る]を張った場合ですが、
 フラットで打った時、アルパワー特有の球離れの早さ(※1)から、スナップバックによる面ブレが生じる前にボールを弾き出してくれるため、フラットが打ちやすいです。
 一方スピンをしっかりかけて打った時は、ナチュラル特有のホールド時間の長さや、ガットに摩擦力がゆえにボールがしっかり引っかかるため、スピン量も多くなります。

 ※1…単純に球離れが早いではなく、軽く打った時もある程度ホールドしてくれるのですが、フラットで強打した時は、他のストリングと比べて球離れが早いです。RPMブラストとかも、同じような特性を持っていますが、フラットで打った時の弾きの早さをブラストで再現しようとすると、軽く打った時のホールド時間が無くなってしまいます。


 どのように影響するか(変えるべきか)

 ショット(縦を上げ・横を下げる)

 例えば、縦横で50lbで張っていたのを、縦が51.5-横が48.5lbと3lbの差をつけたとします。

 ホールド時間が若干伸び、飛びも若干強くなります。縦のテンションが高いため「スナップバック力」が強く、スピン量が少し増えます。

 スピン量を多くしたい場合・スナップバックによる面ブレを抑えたい場合は、縦を上げて張ると良いです。


 ショット(縦を下げ・横を上げる)

 縦横で50lbで張っていたのを、縦が48.5-横が51.5lbと3lbの差をつけたとします。

 ホールド時間が短くなるため、スピン量が減り飛びも若干飛ばなくなりますが、スナップバックが弱いうちにボールを弾き出してくれるため、フラットの滑ってくるようなボールの伸びが出し易いです。

 滑ってくるようなボールの伸びを出したければ、横のテンションを上げると良いです。


 ラケットの変形

 縦横同じテンションで張った場合、縦長のラケットは横幅が狭くなり、横長のラケットは横幅が広がる傾向があります。

 こう書くと「ラケットの耐久性」のことを気にされる方が多いですが、数㎜とかの世界です。したがって、そこまで気にする必要はないと個人的には考えています。

 どちらかというと、ショット優先で考えるべきだと思っています。そうは言っても、横長のラケットが余計に横に膨らんでしまうとボールの伸びがなくなりやすいので、そこは気になるかもしれません。

 また、変形量が5㎜とかを超えてきてしまうと、「ちゃんと張れてる?」と疑ってしまいますが。


 まとめ

 基本的に、縦(メイン)と横(クロス)のテンションは、スピンが欲しければ縦を上げ横を下げ、フラットの伸びが欲しければ、縦を下げ横を上げると良いです。

 ローテンションで張っている場合は、スピンがかかりすぎてしまうことが多いので、縦横一緒がおすすめです。

 ほとんどの方が「伸びがすごい」という錦織選手の使うウルトラツアー95は、横のストリングが短いため、横(クロス)を高テンションで張っているのと同等の効果があります。


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