テニスラケットの重さは女性の場合どれくらいがいいのか

テニスラケットの重さは女性の場合どれくらいがいいのか

2021年2月25日 0 投稿者: gura

 テニスラケットの重さは女性の場合、275~280gが基本と言われています。しかし、あくまで「基本」であって、絶対ではありません。

 テニスという競技には、スイングウェイトと呼ばれる指標があり、これが相手より軽いと打ち負けると言われ、ドロップショットだとか、絶対的なコントロール等他の強みを持っていないと、カバーできないともいわれています。





 重いラケットを使うメリット・デメリット

 まず、重いラケットを使うメリット・デメリットです。

 重いラケットを使うことで、「反発力UP」「オフセンターショット時の面ブレの抑制」「コントロールUP」「安定性UP」「打感が柔らかくなる」「操作性DOWN」というメリット・デメリットがあります。

 ただこれは、一定の重さまでの話で、逆に重すぎると、「オフセンターショット数UP」「振り遅れ数UP」「コントロールDOWN」「安定性DOWN」など、本来上がるはずの項目が下がってしまいます。

 逆に軽いラケットを使うと、同じフェイスサイズの場合ボールが飛ばなかったり、スイートエリア内でもセンターから外れれば外れるほど(軽いラケットほど反発の下降率が高くなる)飛ばなくなります。もちろん安定性・コントロール性も下がります。

 完璧な重量は、1g・バランス1㎜単位です。例えば大きな振動止め(約3.5g)をラケット先端側のストリングに付けるだけでも、大きく違うことが分かると思います。


 WTA選手(女子の世界選手)

 テニスフォーラム(https://www.tennisforum.com/threads/wta-players-swingweights-racket-set-up.1346785/)の情報によると、
 スイングウェイトが350以上の選手は、「セリーナ・ウイリアムズ(7)」、「アンドレスク(9)」「アザレンカ(14)」「ムグルッサ(15)」「スティーブンス(41)」「オスタペンコ(49)」片手バックの名手「(片手バックの名手)エナン(引)」「チブルコバ(引)」、
 スイングウェイトが330~350の選手は「バーティ(1)」「大阪(2)」「ハレプ(3)」「スビトリーナ(5)」「プリスコバ(6)」「クビトバ(10)」「ロジャース(53)」「ジョルジ(80)」「シャラポワ(引)」「ヒンギス(引)」「ウォズニアッキ(引)」 
 スイングウェイトが330以下の選手は「ケルバー(26)」「シグムンド(54)」「ナバロ(89)」
 となっています。これを見ると現代のベースは330~350に収まっているように見えます。(以前より下がっています)

 また、tennisnerdの情報によるとWTA選手の使っているラケットの平均は、ヘッドサイズが100.1in、重量が327.2g、バランスが33.5㎝、スイングウェイトが345.5、フレックスが64.9、というデータです。

 WTAとATP(男子)を比べてみると、ATPの方が20g位重く、バランスは1㎝位手前です。スイングウェイトにおいては、ATPの方が5だけ高いだけなので、思いのほか少なくはないです。(ジョコビッチのSWは360、フェデラーは340)




 女性のテニスラケットの適正の重さ

 だいたい、100インチ・300g・320㎜・26㎜の黄金スペックと呼ばれるモデル(ピュアドライブ・EZONEなど)のスイングウェイトは、ストリング込で320±5位です。

 ブレードやピュアストライクの18×20は335前後です。同じ18×20でもプレステージMPやTF40305などは、320台です。逆に1つ軽くなると(285g程度)、スイングウェイトは310位になります。ウィルソンのウルトラは比較的軽く、100Lが296です。

 ※テニスラケットは、スペックの誤差(許容範囲内)があり、重量は±7g、バランスも±7㎜、フレックスが±3、スイングウェイトが±10位変わります。したがって、同じスペックのラケットを買ったとしても、別物と思うこともあります。


 一般女性

 一般女性は、300gのラケットがおすすめです。

 正直に言ってどこまでの重さが振れるのかは人それぞれなので、285gが合っている人もいると思います。ただ、軽くなればなるほど、ボレーやストロークなどで、スイートスポット(エリアではなく)を外した時かなり飛びにくくなりますし、安定性が落ちます。また、女性だけでやるのならいいですが、男性を含めてやることが多く、ブレなさや、反発が重いラケットの方がメリットになります。

 一応自分の周りでは、主婦層の方でも300gのEZONEやピュアドラ・スピードMPなどを使っている方が多くいます。また、スピードMPは、フレーム厚が薄いことによって、重さの割には振り抜きが良いです。スイングウェイトが328と少し重めですが、フレーム厚が3㎜薄かったり、フレームの正面厚が薄かったりするため、振り抜きは悪くないです。一方反発性は黄金スペックの平均に限りなく近いくらいある上、コントロール性も16×19の割には高い方です。主婦層の女性でも、ラケットを少し大きく振れる方なら、使うメリットが高いです。ほんとにこのラケットはパフォーマンスが高いです。

 では、どのくらいまで300gが使えるのか。人それぞれなのもちろんですが、50代でもママさんバレーなど(しっかり)動いている方にとっては、300gでも使えていました。週1しかできなくて雨が降ってしまうと2週間とか空くことがある場合(他にトレーニングしてない)は、やり始め(初心者とかではなくその回の)は結構コントロールが難しいことがあるかもしれません。週2位できるならば、筋力がある程度つく上、筋力が落ちにくいため300gでもいけると思います。

 テニスをやる回数が少なかったり、全然運動してこなかった人(テニス初心者)は285gが良いと思います。

 
 ちなみに、300gを借りて打ってみて「振れない」と思っても、軽いラケットに慣れているからであって、300gを使っていて慣れてくれば、300gの方が良い場合があります。できれば300gを一カ月くらいは使ってみてください。



 シニア女性

 「シニア=○歳以上」ではなく、しっかり大きくラケットを振れない方ととらえてください。

 正直、270gなど、300gより二回り以上軽いラケットは、打ち負けないようにバランスが先端に行っており、重量の軽さの割にはラケットの操作性が上がっていません。またラケットが軽くなっても、ボールが軽くならないため、面ブレが起きたり、相手の球威に負けたりしやすくなります。

 したがって、285gを振れるのであれば285gで、軽くても270gまでがいいと思います。また、少し重いラケットを使ったほうが、筋トレになるので。筋力低下も防げます。


 学生

 学生は、問題なく300g前後をお勧めします。290~315g程度なら問題ありません。少し安定感を出したければ、フレームの3時・9時の場所に3gでもリードテープを付けると大きく変わります。

 スイングウェイト的には、上手い方なら330~340位欲しいです。スピードmpの3時9時の部分に計3g荷重すれば、339くらいになります。そこまでではない方は、スピードmpなど330弱の方がコントロールしやすいと思います。


 中学生以下

 中学生の場合、完全な競技者でなければ、そこまで筋力がついてないため、285gをおすすめします。小学生から日常的にやっている場合、300gでも問題ありません。初めての場合270gを進められることがあると思いますが、筋力がすぐにつくため、少し重めのラケットの方が、後々を考えるといいです。

 小学生以下の場合、270g以下のラケットを使うことになるとは思いますが、軽すぎてもボールが飛んで行かないため、少し重めのラケットをお勧めします。


 競技者

 「WTA選手の使っているラケットの平均は、ヘッドサイズが100.1、重量が327.2、バランスが33.5㎝、スイングウェイトが345.5」これらより、ラケット重量は、309g(ストリングが約18g)、バランスが約325㎜となりウルトラツアー95とほぼ同スペック(スイングウェイト339)になります。

 これはWTA選手のスペックなのでレベルに合わせて下げてください。女性の競技者は、300g以上のラケットを使うことはもちろんですが、少しフレームの両サイドに荷重をしてあげることで、威力と安定性が生まれます。