Aズベレフが実際に使うラケットとガット&セッティング(ストリング,テンション)
2022年4月6日アレクサンダー・”サーシャ”・ズベレフ(Alexander “Sascha” Zverev)は、ATPツアーシングル19勝・ダブルス2勝を上げていて、世界ランキングも3位にもなったことのある選手です。東京オリンピックでは、金メダルを取りました。
ズベレフのデータ
身長 | 体重 | 生年月日 | 年齢 | 国籍 |
---|---|---|---|---|
198㎝ | 90kg | 1997/4/20 | 24(2022/3) | ドイツ |
バックハンド | フォアハンド | フォアグリップ | バックグリップ | ボレー |
---|---|---|---|---|
両手 | 片手 | セミウエスタン | コンチネンタル~イースタン | 片手 |
S-GS優勝数 | W-GS優勝数 | S-Tour優勝数 | W-Tour優勝数 | S最高Rank | W最高Rank |
---|---|---|---|---|---|
豪B4・仏B4・英R4・米B2 | R1 | 19 | 2 | 3位 | 68位 |
※2022/3現在(SとWは、シングルスとダブルス・BはBest・RはRoundです)
プレースタイルは、高身長と長い手足を生かして強力なストロークで相手を押していく、アグレッシブベースライナーです。
身長が高い選手は俊敏性に欠ける傾向にありますが、ズベレフは素早い切り返しや長いリーチで補うことができています。フラットドライブで威力のあるバックハンドや、200km/hを超えるサーブが強力な武器になっています。
ズベレフのラケット
市販ラケット
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
---|---|---|---|---|---|---|
100in | 315 | 315mm | 332 | 18×20本 | 20-20-20mm | 62 |
ズベレフが使っているとされる市販ラケットは「グラビティPRO」です。
このラケットは、ストリングが18×20本ですがスピン量が多く、コントロール性もトップクラスに高いです。
ズベレフが実際に使っているラケット
ズベレフが実際に使っているラケットは「グラビティプロ」とほぼ同等で、プロストックコードは「TGT344.3」です。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
---|---|---|---|---|---|---|
100in | 343g | 330mm | ~360 | 18×19本 | 22-22-22mm? | 64 |
ズベレフのモデルは量販モデルより軽く、グリップにシリコン・フープ部に重りテープを貼っているみたいです。
RAが違うのは、個体差なのか作ってる場所によって変わるのか分かりません。
ズベレフが以前にに使っていたラケット
ヘッドTK263、YouTek IGスピードMP(18×20)などを使っていました。
ズベレフのラケットに近いラケット
ズベレフが使っているラケットに一番近いのは、間違いなくグラビティプロです。
以下の性能スコアは、tennis warehouseさんのレビュースコアで、80~85点が標準・~89が高め・90がトップクラスの評価となっています。
グラビティPRO(G360+) |
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 315 | 315 | 332 | 18×20 | 20-20-20mm | 62 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
---|---|---|---|---|
87 | 87 | 86 | 84 | 85 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
81 | 90 | 78 | 88 | 89 | 87 | 86 | 84 |
ストリングが18×20本ですが、スピンがしっかりかかってくれる(他のラケットと同様)ため、非常にコントロールがしやすいです。
また、ピュアドライブ2018と打ち比べると(学生)、球速・精度・安定感・伸びすべての点で上回っていました。やはりピュアドライブなど高反発ラケットは、コントロール性の低さからか、思いのほか球速が出ません。
ズベレフの使うストリング(ガット)とテンション
ズベレフの使うストリング(ガット)とテンション
ズベレフは、縦にヘッドの「ホークタッチ(1.25㎜)」・横にバボラの「VSタッチ(1.30㎜)」を、24-25kg(約53-55lb)で張っています。
縦にスピン量の調整がしやすい「ホークタッチ(トップクラスのコントロール性)[レビューを見る]」を張ることで、しっかり狙ったところに飛ばせます。
また、横にナチュラルガットを張ることで、パワーや打感の柔らかさが向上しますし、ストリング自体に摩擦があることで、スナップバックが止まってほしいところで止まってくれるため、ハードヒットがしやすくなります。
1.30㎜のかつ横のテンションが高い理由ですが、横長なラケットなので、スナップバックが大きくなる前にボールを弾いてくれません。そこで、1.30㎜を張ることでフラットで打った時の球離れを早くするのが狙いだと考えられます。(ウルトラツアー95やプロスタッフのように縦長のラケットは、スナップバックが大きくなる前にボールを弾いてくれるため強打しやすい(ただ面ブレを抑制する荷重が少ないデメリットもあり))