ジョコビッチが実際に使うラケットとガット&セッティング(ストリング,テンション)
2022年2月15日 ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)は、グランドスラム20勝でで2位(2022/2)、史上3人目のダブルグランドスラムなど様々な記録を達成しています。また、世界ランキング1位通算在位は歴代1位でもあります。
ジョコビッチは、他者を圧倒する安定感の高さが武器であり、リターンの安定感とえげつなさは、皆さんも知っての通りです。技術の面もありますが、ラケットとガットも非常に理にかなった選び方をしている選手だと思います。
ジョコビッチのデータ
身長 | 体重 | 生年月日 | 年齢 | 国籍 |
---|---|---|---|---|
188㎝ | 77kg | 1987/5/22 | 34(2022/2) | セルビア |
バックハンド | フォアハンド | フォアグリップ | バックグリップ | ボレー |
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両手 | 片手 | ウエスタン | イースタン | 片手 |
S-GS優勝数 | W-GS優勝数 | S-Tour優勝数 | W-Tour優勝数 | S最高Rank | W最高Rank |
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豪9・仏2・英6・米3 | best4 | 90 | 11 | 1位 | 26位 |
※2022/2現在(SとWは、シングルスとダブルスです)
サーフェス別試合勝率は、ハード≒芝>クレーです。ただ、クレーはナダルのせいかもしれないです。
プレースタイルは、完全なベースライナーです。戦術家でもあります。左右にしっかり振ったりだとか、相手の苦手を徹底的に攻めたりだとかしています。また、安定感がトップクラスに高く、特にリターンはえげつないものがあります。
ジョコビッチのラケット
市販ラケット
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
---|---|---|---|---|---|---|
100in | 310g | 315mm | 329 | 18×20本 | 23-23-23mm | 62 |
ジョコビッチが使っているとされる市販ラケットは「スピードプロ」です。
ストリングが18×20本と、100インチラケットでもコントロール性の高いラケットとなっています。
スピードPRO(G360+) |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
---|---|---|---|---|
86 | 85 | 85 | 83 | 83 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
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80 | 87 | 82 | 84 | 83 | 83 | 80 | 84 |
※スコアはtennis warehouseのレビュー評価で、85以上は高評価・90以上はトップクラスの評価・80未満は少し気になる評価。
ジョコビッチが実際に使っているラケット
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
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95in | 353g | 324mm | 360 | 18×19本 | 22-22-22mm? | 60 |
ジョコビッチの使っているラケットは、ヘッドのプロストックモデルの「PT113Bのカスタム(特注)」です。
95インチでもあり、ストリングが18×19本(以前は18×20)でもあるため、かなりストリング間隔が狭いラケットとなっています。
スイングウェイトも以前より軽くなったとはいえ、340~360(ストリング込)が多い中、重めのセッティングです。
RAは60なので、プレステージプロ(2022)に近いです。
ジョコビッチは必ずフェイス(ストリングを張ってある部分)の3時&9時側に、重りテープを貼っています。この荷重は、面ブレを抑制効果があります。95インチのラケットは比較的面ブレを抑制する荷重が少ない(ラケットの横幅が狭い影響)ので、「見た目が嫌だ」という方も多いかもしれませんが、かなり効果が高いと思います。
ジョコビッチが以前にに使っていたラケット
ジョコビッチは、現行モデルのラケットを使う前は、「PT113B」を使っていました。スペックは、重量359g(現行より+3g)・スイングウェイト370(+10)・ラケットの長さ27inch(-0.1inch(2.5㎜))・ストリングパターン18×20(横+1本)です。
このラケットは、2017年まで使っていましたが、怪我と不調の影響で、アガシのアドバイスを受けて、現行のラケットに変わりました。
このPT113Bは、ニコロズ・バシラシビリ、フェルナンド・ベルダスコらも、使っていたりします。
ジョコビッチのラケットに近いラケット
ジョコビッチのラケットに一番近いのは、ダンロップのCX200tourだと思います。95インチでストリングが18×20本です。
反発と安定性が低いのは、スイングウェイトがコントロール系ラケットにしては軽いので、その影響が大きいと思います。ジョコビッチのように「コントロール性&安定性を上げるカスタム」を計8gすると、スイングウェイトが360位になるので、このセッティングで使ってみると良いと思います。
CX200TOUR18×20 |
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
---|---|---|---|---|---|---|
95 | 315 | 310 | 319 | 18×20 | 20.5-20.5-20.5mm | 62 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
---|---|---|---|---|
82 | 80 | 83 | 77 | 80 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
71 | 88 | 81 | 79 | 90 | 89 | 81 | 85 |
ジョコビッチの使うストリング(ガット)とテンション
ジョコビッチの使うストリング(ガット)とテンション
ジョコビッチは、縦にバボラの「ナチュラルガット(1.25㎜)」・横にルキシロンの「アルパワーラフ(1.25㎜)」を、59-56lbで張っています。
横にアルパワーラフを張ることで、強打したい時に、フラットで打った時の球離れの速さと、ストリングの摩擦により、スナップバックによる面ブレが少なくなるので、安定します。
また、縦のナチュラルガットは、ナチュラルガットのコーティングによって、ボールとガット間の摩擦が多い上、ナチュラルガットの弾きの強さにより、スピンが多くかかります。
ジョコビッチのセッティング
ラケットのストリング間隔が狭い上、59-56lbなので、スナップバックによる面ブレは少ないはずです。絶対的な安定感の要因の一つだと思われます。
また飛びに関しても、飛ばない4Gを使っている選手や、太ゲージを使っている(飛ばなくなる)選手と比べると、アルパワー[レビューを見る]&ナチュラルは、飛びが強めなので、比較的補えるセッティングなのかなと思います。
ラケットは、高反発ラケットほどコントロール性が落ちていくので、高コントロールのラケットに高反発のストリングを選ぶ方が、テニスパフォーマンス上がると思います。ただ、ストリングとラケットの相性や、使用者との相性があるので、絶対とは言えませんが。
他の選手
フェデラー(絶対的コントロール)
ナダル(スピン王者)
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