テニスラケットをイースタングリップで握るメリット・デメリット

テニスラケットをイースタングリップで握るメリット・デメリット

2021年7月21日 0 投稿者: gura

 グリップの握り方教えてもらおうとした時、女性には「イースタングリップ」を推奨する方が多いです。

 「なぜイースタングリップを推奨するのか?」・「本当にイースタングリップでいいのか?」このページでは(簡単な)科学的に解説いたします。





 イースタングリップとは

 イースタングリップとは、ラケットを垂直に立てた時、握手をするように握ったグリップです。

 一方、包丁のように持ったグリップはコンチネンタルグリップ、ラケットを地面に置き真上から握ったのがウエスタングリップ、イースタングリップとウエスタングリップの中間がセミウエスタングリップです。

 また、コンチネンタルやイースタングリップが「薄いグリップ(コンチネンタルになればなるほど)」、ウエスタングリップなどは「厚いグリップ」などと言われています。



 イースタングリップのメリット・デメリット(ストローク編)

 ※ストロークに関しては、フォアハンドとバックハンドが同じ特性になります。

 反発

 イースタングリップで握ると、打点(ボールがガットに接触している場所)が、体の回転軸から遠くなります。そうすることで同じスイングスピードでも打点の回転スピードが速くなります。

 原理としては、例えばラケットを持って1秒間に1回転(360°)するとした時、ラケットの長さが2倍になればラケットヘッドスピードも2倍になるというものです。

 つまり、薄いグリップの方が同じスイングスピードでもボールスピードが速くなります。


 コントロール・安定性

 イースタングリップなどの薄いグリップは、手首の可動範囲が大きくなります。それによりコントロールの低下や安定感と低下が生じます。

 イースタングリップとウエスタングリップで握りながら手首だけを前後してもらえればわかると思います。

 手首の可動範囲は、意図的正しくに使えてればいいですが(いわゆる脱力ショット)、そうでない時は手首のわずかなずれで、左右のコントロールのずれが生じます。また、打った時の反作用(ラケットが後ろ向きに押される力)に対する抵抗力も弱いため、オフセンターショットをしてしまった時のラケットの面ブレも生じやすいです。

 逆にギリギリ追いついたボールなどを、手首を使って無理やり打つこともできます。


 スイングタイミング

 イースタングリップなどグリップが薄くなればなるほど打点が後ろになります。したがって、わずか数十㎝の差かしれませんが、しっかりタイミングを計って打つことができます。結構この時間は大きいです。


 スピン

 スピン多くかけたい時、ウエスタングリップの場合、ワイパースイングと言ってラケットヘッドを手首の回転でかけることができますが、イースタングリップなどグリップが薄くなればなるほど、これがしずらくなります。

 つまり、薄いグリップになればなるほどスピンはかけにくくなります。ウエスタングリップなどの厚いグリップの方が、ワイパースイングをしたりしなかったりできるため、フラットドライブで打ったり、スピンで打ったりと、攻撃の幅が広いです。イースタングリップはフラットドライブ一択になってしまいます(できないことはないが)。


 リーチ

 イースタングリップなどの薄いグリップは、体の回転軸から打点までの距離が長くより遠くのボールにも対応できます。

 一方、体に近い打点は少し苦手です。


 体力

 反発の項目で述べた通り少し高反発になる上、リーチも長いため、スイングスピードや走る量が少なくていいので、体力の消耗が抑えられます。

 ただ、逆に手首が動きやすいためハードヒットが向いてないという側面もあります。


 打点の高さ

 薄いグリップほど、低い打点が打ちやすく高い打点が打ちにくいです。逆に厚いグリップほど、低い打点が打ちにくく・高い打点が打ちやすいです。

 フェデラーもグリップが薄め(セミウエスタン)なので、少し高軌道の高スピンボールに対し結構苦労してる時が多いですし、ジョコビッチはグリップが厚い(フルウエスタン)ため、高い打点が比較的得意でえげつないリターンを打っていることも多いです。




 イースタングリップのメリット・デメリット(ボレー編)

 ボレーに関して、フォア側はイースタンなどコンチネンタルグリップより少し厚めのグリップで握ることで、しっかりインパクトできるため(手首がブレない)、球速だったりボールの伸びだったりが出せます。

 一方バック(片手の場合)側は、面が少し上に向きやすく少し難しいです。両手ならベストは、左手セミウエスタン・右手イースタンだと思います。右手はイースタンなのでパンチがあるボレーが打てますし、バック側は左手イースタンのデメリットを消し、パンチのあるボレーが打てます。



 イースタングリップのメリット・デメリット(サーブ編)

 サーブに関しては、できるだけコンチネンタルグリップで打てた方が、スピンサーブやスライスサーブなど応用も効きますし、打点が高くなり球速も出しやすいので、厚めのグリップはお勧めしてません。フラットサーブを打つ時だけはコンチネンタルより数㎜イースタン寄りがおすすめです。

 一方イースタングリップは少し体が正面に向くので、球速とか攻撃力が求められてなければ、安定してサービスコートに入れることができます。




 まとめ

 イースタングリップは、反発UPリーチUP時間的余裕UP体力消耗DOWN低い打点の打ちやすさUPなどのメリットがある一方、スピンDOWNコントロール安定性DOWN高い打点の打ちやすさDOWNとデメリットもあります。

 正直言って、「このグリップだからこうだ」とかではなく程度の問題なので、ここで述べたメリット・デメリットは、薄いグリップのメリット・デメリットで、整合性を考えてグリップを選ぶことが大切です。

 イースタングリップがおすすめされている理由ですが、少し前はラケットの反発が弱いのはもちろん、オフセンターショット時のエネルギー損失が大きいため、しっかり真ん中に当てられるのに高反発になる薄いイースタングリップの方が良かったからだと考えられます。ただ、現代は、飛びもオフセンターショットのリカバリー力も高くなり、スピードテニス時代になってきているため、安定感やスピンが求められてきています。その証拠にWTA(女子プロ)選手のグリップがイースタンからセミウエスタンに移行してきてきました(平均が)。

 おすすめ

 女性に対してのおすすめは、学生・20代30代・スポーツをやっていた方は、セミウエスタングリップ、そうでなければイースタングリップと思ってます。中学生とか身長が低い場合は必然的に打点が高くなるため少し厚めのグリップをお勧めしてます。

 男性に対しては、定年後とか少し走れなくなってきた方以外は、セミウエスタンかウエスタングリップをお勧めしています。

 もちろん、一般的なお勧めであって、「このグリップはダメ」というわけではありません。意図的に使えれば攻撃力が高くなります。