レザーグリップを巻くメリット&効果とおすすめ

レザーグリップを巻くメリット&効果とおすすめ

2022年3月2日 0 投稿者: gura

 プロがこぞって愛用する、「レザーグリップ」。フェデラー・ワウリンカ・ガスケ・ジョコビッチ・デルポトロ・ディミトロフ・ブライアン兄弟などで、逆に、レザーを使っていないのは、ナダル・ティエム・マレー・ズベレフ・チチパスなどです。

 プロの使用率が90%などというわけではありませんが、市販ラケットの割合は、90%以上がシンセティック(レザーでない)なので、それと比べれば非常に割合が高いです。

 ではなぜ。レザーグリップを使用するプロが多いのでしょうか?


 レザーグリップのメリット・デメリット(効果)

 レザーグリップの方が素材自体は硬めで、シンセティックと呼ばれるウレタンなどを使用した合成繊維のグリップの方がスポンジのようにふかふか感があります。そのため、レザーグリップは、より角が立ちます。

 簡単に言うと、レザーグリップは握ったときに角がはっきりわかります。逆にシンセティックグリップの方は、角に丸みが出て、真円に近いような感触になります。これらがメリットとデメリットを生み出します。

 メリット

 一番のメリットは、手とグリップ間の摩擦量が大きくなり、面ブレを抑制できることです。

 摩擦量を決めるのは、摩擦係数×接地圧(垂直抗力)です。摩擦係数は物と物の間で勝手に決まってしまうので、接地圧力を上げることで摩擦量が増えます。

 テニスで当てはめていくと、摩擦係数がグリップと手の間の摩擦で、接地圧がグリップにどれくらいの握力をかけているかになります。

 接地圧は、平面に力を掛けても小さく、逆に角に力を掛けると大きくなります。イメージとしては、車のチェーンで、氷や雪との接触面積を小さくすることで接地圧を上がり、結果摩擦量が増えるためグリップが効くようになります。

 つまり、レザーグリップのように角があればあるほど、手とグリップ間の摩擦が大きくなり、その結果、面ブレを抑制できるのです。(手のひら感覚といわれるもの)※レザーグリップだけではだめで、摩擦係数が低いため、高摩擦のグリップテープを巻く必要があります。

 面ブレを抑制する効果の副産物として、「(同じスイングスピードでも)ボールスピードの向上・安定感の向上・コントロール性の向上・ボールの伸び向上」などがあります。


 2番目のメリットは、打感がクリアなことです。

 グリップが制振材(ゴムのような)のようになっていないため、打感がはっきり手に伝わります。


 3番目のメリットは、グリップが正確に握れるということです。

 角がはっきりわかるため、グリップの握りがずれていた場合、はっきりわかります。つまり、握りミスによるミスショットが減ります。


 デメリット

 デメリットは、手への負荷の強さです。

 グリップの角に接触している手のひらの部分に、負荷がかかります。その部分にまめができやすかったりします。

 ただ、毎日テニスをしているテニスコーチなどもレザーグリップを使っているわけで、そこまでネガティブにならなくてもいいのかなと思います。

 あとは重さですかね、レザーグリップにすると5g~10gなど重くなります。5g~10g程度なんてほんのわずかに感じますが、最初は重く感じやすいです。スイングウェイトはほぼ変わらないので、そこまで使いにくくはならないです。


 ※なぜレザーからシンセティックに変わったのか

 木製のテニスラケットなど、前の時代は、レザーグリップが一般的でした。しかし現代はシンセティックグリップが一般的になっています。

 この理由は、価格か安かったり、グリップテープを巻かなくても使いやすかったりするためです。


 レザーにするかシンセティックにするか

 コントロール性を補いたいなら、レザーグリップ(+高摩擦のグリップテープ)がベストです。

 ただ、手に負荷がかかるので、豆がよくできている人は考えた方が良いかもしれません。できていなければ問題ないと思います。

 手への負荷が厳しい場合、同じシンセティックグリップでも、ティエムのように、少し薄めのリプレイスメントグリップ(元グリ)を使う手もあります。また、高摩擦のグリップテープを使ってもコントロール性を補えます。

 また、ナダルのように握力がかなり高く、練習量も多い場合は、シンセティックグリップの方が良いかもしれません。

 片手バックの方は、どうしても安定させるのが難しかったり、高い打点の力が入りにくかったりするため、レザーグリップを使うメリットが高いです。プロも、フェデラー・ガスケ・ワウリンカ・ディミトロフなどが使用しており、比較的レザーの割合が高いです。


 おすすめレザーグリップ

 Fairway レザーグリップ

 誰もが絶賛するレザーグリップです。他のレザーグリップより少し価格は上がりますが、テープ間の溝にしっかり指が引っかかります。その引っかかりもコントロール性を向上させてくれるため、価格面以上のメリットがあります。また、グリップテープを巻かなくても使えるくらい性能が高いです。

幅21.5㎜・厚み1.5㎜など・重量は少し重めです。


 バボラ ナチュラルグリップ

 価格重視ならバボラのナチュラルグリップです。厚みが1.45㎜なのでより角が立つグリップです。


 ウィルソン プレミアムレザーグリップ

 レザーグリップは1.5㎜厚が多い中、ウィルソンのグリップは1.7㎜(ブラウン)と厚めです。元グリの厚みは、ピュアドライブやアエロが1.9㎜、ヨネックス系が1.6㎜・ウィルソン系が1.8㎜、ヘッド系が1.75㎜がメインのため、ウィルソンのプレミアムグリップは握ったときに細すぎにならないです。ピュアドライブなどとは0.2㎜違いますが、外周は1.2㎜しか小さくはならないです。

 一番失敗になりにくいレザーグリップです。



 関連リンク