中級男性におすすめ!高パフォーマンスラケット(性能スコア付き)
2022年2月6日中級男性向けに、扱いやすく、反発もあり、コントロール性&安定性も高めのラケットを紹介します。
ラケットの選び方
ボールスピード
まずボールスピードですが、ピュアドライブなどの高反発ラケットは、コントロール性・安定性が低いため、反発の割にはボールスピードが出ません(特にストローク)。簡単に言うと、高反発ラケットほど余力を多く残して打たないと、ミスショットになりやすいです。もっと簡単に言うと、高反発ラケットは10の内余力が4必要なのに対し、高コントロール・高安定性ラケットは2で良かったりします。
その証拠に男子学生ですが、グラビティプロ(最上コントロールモデル)と、ピュアドライブ2018を打ち比べた時、グラビティプロの方が、球速・精度・伸びのすべてが優っていました。したがって、少し反発が落ちるラケットでも、例外のラケットはありますが、使えないことはないです。
ではなぜ「高反発ラケットはコントロール性が悪いのか」というと、スナップバックにあります。詳しくは以下のリンク先に記載してありますが、スナップバック量が多いほど、面ブレが起きやすいのです。また、スナップバックが速いほど、スナップバック量の調整がしにくいです。1しか動いてほしく無い時に2や3になってしまうイメージです。
コントロール性・安定性の影響が少ないサーブに関しては、高反発ラケットの方がボールスピードが出ます。
コントロール
高反発ラケットは、基本的に低コントロール・低安定性のため、ショットのムラ(着弾点のブレ)が出やすいです。自身に余裕があるときは、問題なくカウンターを打てますが、余裕がない時は、当てるだけのディフェンスショットになりがちです。(基本的に1.30㎜の太ゲージを使ったり・高テンションで張るったりし、ストリングの動き量を減らすとブレ幅が小さくなります。)
一方、高コントロール・高安定性のラケットは、ショットのムラが出にくいため、そこまで余裕がなくてもしっかり打って行けたりします。また、ラインぎりぎりとかも狙いやすいです。
ネットギリギリを通すことの多いボレーや、衝突スピードの速いストロークで、顕著に表れます。
ボールの伸び
一般的に「高スピンボール=伸びのあるボール」と言われていますが、これは半分間違いです。高弾道の高スピンボールなら、ボールの回転によってボールが加速しますが、低軌道の高スピンボールは上に跳ねます。したがって、水平方向のボールスピードが遅いです。縦振りしてる分水平方向のスイングスピードも遅いですしね。
逆に、低スピンで打てば打つほど、バウンド時の摩擦が少なくなるため、バウンド後の水平方向のボールスピードが速いので、「滑ってくるような伸び」が出ます。
おすすめラケット
※性能スコアは、tennis warehouseさんのレビュースコアです。80~85がベースで、85を超えると性能が高め、90を超えるとトップクラスの性能です。逆に80未満は、少しネガティブなイメージです。
バボラ ピュアドライブ(2021)
ピュアドライブ2021 |
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 300 | 320 | 320 | 16×19 | 23-26-23mm | 72 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
---|---|---|---|---|
87 | 85 | 83 | 87 | 85 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
92 | 80 | 85 | 85 | 82 | 79 | 83 | 86 |
スピンが少ない分、面ブレを起こすスナップバック量が少なく、安定性が85点と高くなっています。反発性も、高反発ラケットでも87~88点が一般的ですが、92点と圧倒的です。コントロール性の影響が少ないサーブは、爆発的なパワーが出せます。
特にナイロンユーザーにおすすめで、特に摩擦が多いエクセルを張ってあげると、スピンはかかりにくいですが、面ブレしにくくなります(ストリング間隔が粗いが、面ブレを抑制する荷重がかなり多い)。また、コントロールが乱れにくい(スナップバック量の少ない)「ハイパーG(多角形ポリ)[レビューをみる]」を張っても、スピン過多になりにくいです。伸びは出にくくなるので、球速と安定感重視のスタイルになりますが。(緩く張り過ぎるのは、伸びがなくなるので、あまりおすすめしません。最低でも45~50lbはほしいです。) フラットの打ちやすさは「ポリメガフォース(丸ポリ)[レビューを見る]」です。
テクニファイバー TF40 305
TF40 305 |
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
---|---|---|---|---|---|---|
98 | 305 | 325 | 326 | 18×20 | 21.7-21.7-21.7mm | 64 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
---|---|---|---|---|
88 | 88 | 85 | 87 | 89 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
81 | 88 | 82 | 87 | 88 | 89 | 83 | 88 |
ストリングが18×20本ですが、飛びはEZONE98やグラビティプロと同じくらいで、プロスタッフ97(315g)やグラビティMP・エクストリームツアー・ブレードシリーズより飛びます。
一般的にストリング間隔が18×20本のラケットは「スピンがかからない」と言われますが、ブレード18×20(V7)やスピードPROが80点に対し、ピュアドライブと同じくらいの83点と、18×20のラケットの中では多くかかります。高スピンラケットのように1.30㎜を使わなくても、スピンがかかり過ぎ(ボールが伸びない)とはならないです。コントロール性が高い分しっかり振れるため、そこまでスピンの必要も無かったりします(ポリメガフォース(1.24㎜・47lb)[レビューを見る](50lbでもいいかな?))。ナイロンマルチ(エックスワンバイフェイズなど)を張っても切れにくいです。
扱いやすさも、スイングウェイトが330半ば(18×20本の)ラケットが多い中、スピードMPより軽い326と、振り遅れにくいです。操作性を上げるカスタムをすると、ボレーがかなりしやすくなります。
プリンス ツアー100(緑)
TOUR100 310 |
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 310 | 310 | 327 | 16×18 | 22-23-20mm | 66 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
---|---|---|---|---|
87 | 89 | 85 | 84 | 86 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
85 | 85 | 86 | 85 | 87 | 86 | 87 | 85 |
ほぼほぼボックス形状のラケットのため、打感のクリアさ(気持ち良さ)があります(真ん中で打った時は「真ん中で打ったよ」外して打った時は「外したよ」という感覚が手に伝わってくる)。衝撃吸収性も高いです。
ストリングが16×18本と、一本少なめですが、打つ位置のストリング間隔が狭かったり、面ブレを抑制する荷重が割と多めなので、ボックス形状ラケットの扱いにくさは少ないです。また、縦のストリングの横幅がほぼ均一のため、外して打ってしまった時のスピンのかかりすぎが少ないです(着弾点がブレにくい)。
ヘッド スピードMP(G360+)
スピードMP(G360+) |
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 300 | 320 | 328 | 16×19 | 23-23-23mm | 64 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
---|---|---|---|---|
87 | 88 | 85 | 84 | 88 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
87 | 85 | 85 | 85 | 84 | 86 | 88 | 86 |
スピードMPは、プリンスのツアー同様にバランスが良いラケットです。周りにスピードMPを使う中級女性(30代)が複数いるのですが、男性にも全然打ち負けないほどです。
フラットドライブが安定しやすいストリング[おすすめ:ポリメガフォース[レビューを見る] ]を張れば、ボールの伸びを出せますし、逆にルキシロンの「オリジナル[レビューを見る]」を張ればもともとラケットのスピン量が多いため、スピンの攻撃力が高いですし、オリジナルはフラットでも打てる(比較的勝手に回転がかからない)ので、ラケットのコントロール性と相まってフラットの伸びも出せます。ガスケのようにスピンとフラットの両立をしたい方におすすめです。
ナダルもガスケもソックも現行のストリング間隔が粗いラケットではなく、過去のストリング間隔が狭いものを使っているので、スピードMPは結構いいと思います。