テニス肘の本当の原因は手首の使い方!意識で改善できます
2020年10月19日 テニス肘は、「肘」がつくため“肘の怪我”だと思われがちですが、実際は、肘近くと手首をつなぐ筋肉の炎症です。
手のひらを下に向け、腕を前に伸ばしてみてください。その後逆の手で、肘の上部の筋肉を触ります。手の平を手の甲側に動かしてみて、筋肉が硬くなった部分が痛ければ、テニス肘の可能性が非常に高いです。
※一番膨らんでいるところは、筋肉量が一番多いだけで、その肘側も細いですが筋肉は続いています。したがって肘の位置でも上側が痛ければテニス肘の可能性が高いです。逆に、下側ならゴルフ肘、肘(外側)なら肘そのものの炎症の可能性が高いです。
テニス肘は酷くなると、ペットボトルのふたが開けられないだけではなく、箸ももてないくらい悪化する可能性があるため、早急に改善が必要です。
テニス肘の原因
テニス肘の原因は、画像のようについている筋肉の炎症です。この筋肉は手の甲まで繋がっていて、手首を手の甲側に動かす役割があります。肘側の筋肉が炎症を起こすことによって、テニス肘になります。
原理
テニス肘の一番の原因は、(フォアハンド)打点が近かったり、打点が前すぎたりし、手首を手の甲側に曲げながら強打することです。
手首を曲げることによって上側の筋肉が収縮している(硬くなっている)状態になります。ボールを打った時その部分の筋肉が一気に緩みます。しかし筋肉へ電気信号が続けているため一気に縮みます。つまり、「緩めて引っ張る」というように、反動をつけて一気に筋肉を引っ張るのです。これがテニス肘の原因です。
さらに、ボールが当たったときラケットが後ろ側に押されないように、肘の下側の収縮している筋肉も引っ張られます。これがゴルフ肘です。
※原理は科学的に考察したものです。正確な原理や証拠は、スポーツが得意な医師等にお聞きください。
テニス肘の改善法
意識
一番良いのは、打点が近かったり前だったりするときは、強打をしないことです。テニスは、怪我しててもやりたい方が多いため、これを意識したほうがいいと思います。そのままや続けると、テニスを控えなくてはならないことがでてきます。
ラケット
少しパワーアシストが多いラケットにすることにより、無駄に力を入れて打たなくなるので良いと思います。
また、衝撃吸収性の良いラケットを選ぶことも手です。ただ、衝撃吸収性は、「ラケットがしなるから良い」・「ストリングが撓むから良い」ではなく、グロメットの柔らかさやカーボンのダンピング(しなりとは別)など、様々な要因を考慮しなくてはいけません。したがって、プロスタッフRF97は少し衝撃吸収性が良くなく、プロスタッフ97(315g)はストリングが16×19の中で結構高いです。ピュアドライブやプレステージmpは平均的な衝撃吸収性です。逆にプレステージPROやMIDは少し良くないです。詳しくは以下のリンク先をご覧ください。
さらにスピン系ラケットは、ストリングの動きが大きいためコントロール性が良くないです。したがって、コントロールを補おうと手首をガチガチに固定して打ってしまうと、肘の筋肉や手首の筋肉などに負担がかかり、怪我をします。したがって、フラットドライブプレイヤーなら、少しコントロール性が高いラケットをお勧めします。また、太ゲージや少し伸び量の少なめのストリングにすることでコントロール性が上がります。少し飛ばなくなりますが、コントロール性の良くない高反発ラケットなので必然的にこうなります。
ストリング
ストリングは、マイロンマルチがおすすめです。ポリは当然種類によりますが、20%以上衝撃が強いとも言われています。
やはり、テクニファイバーのエックスワンバイフェイズ(ナイロンマルチ)【レビューを見る】が、パワーもあり、コントロール性も高く、スピンも適度にかかってくれるためおすすめです。ただ、量販店の定価が4200円と高いため、量販店で張る場合は同じくテクニファイバーのNRG2でもいいかなと思います。
どうしてもポリエステルストリングが良い場合、テクニファイバーのアイスコード【レビューを見る】がおすすめです。ポリの中で反発力が標準で、フラットドライブのコントロール性が高いです。衝撃吸収性は、ポリの中ではほぼトップで、ナイロンマルチを含めても上位だと思います。
ほかに、デュラミックス(テクニファイバー)という、ナイロンとポリエステルをミックスしたストリングもあります。ポリも撚って(ねじって)あるため、ポリモノフィラメントよりは、柔らかいです。(他にHDMX(ナイロン多め)など)
スピンやホールド感が欲しければ少しコントロール性は落ちますが、ヘッドのリンクス【レビューを見る】がおすすめです。こちらは、“ストリングフォーラム”というストリング評価サイトで、パワー・フィーリング(感触)・コンフォート(快適さ)の3部門を高次元で両立していると言われています。
ストリングテンション
ストリングテンションは、柔らかいストリングに柔らかく張る方が多いですが、個人的に柔らかく張りすぎるのもどうかなと思います。
確かにローテンションなら飛ぶようになりますし、衝撃吸収も穏やかに吸収してくれます。ただ条件があります。コントロール性が乱れるため、手首を無理やり固定して打ったりしてしまう場合があります。その場合はテニス肘の負担になります。また、コントロール性の低さから、スピンを多くかけるようになります。結果スイングスピードは速くなるため、衝撃吸収が穏やかになった分が相殺される気がします。
自分自身、ストリングを柔らかく張ったことはあります。確かにわずかに飛ぶようになり、マイルドさも増したように思えました。
しかし、スナップバックが大きくなってしまい、スイートスポットに当てても、ボールがスナップバックでボールが下に滑り込んだ結果、ラケットの下側が押されるため面が下に向き、ネットすることが多くなりました。この面ブレを抑えるために、手首を固定(怪我の原因の一つ)して打っていたため、飛ばないし、手首の違和感も出るし、手首への意識が強いため、相手を見たり、ピンポイントでコースを狙う余裕は少なくなってしまいました。
さらに、ストリングのたわみ量も多くなるため、ほんとにスイート“スポット”(エリアではなく)で打たなければ、コントロールが乱れるため、強打を強打で返すことや、ピンポイントでコースを狙うのがかなり難しかったです。
また、コントロール性をカバーするためにスピン量が多くなってしまったので、ボールの伸びもなく、「ボールが軽い」と言われました。
自分が受けの時もスピンで跳ねるため少し取りにくさはありますが、水平方向の速度が速くないため、確かに重くはないです。もっと言えば、自身がコントロール性が高いストリングなら打点が適度に高いため打ち頃くらいです。
個々の適正テンションで張ることで、体の回転の力+腕の力+手首のスナップを使えるようになるため、そこまで強い力で振っていなくても、かなり速い球が飛んで行きます。いわゆる「脱力」という、力を入れすぎないで打つ打ち方ができるのです。 ストリングはローテンションで張って、問題なければ大丈夫です。しかし、コントロールの乱れにより、何か小細工をしてカバーしてしまう場合は、余計にけがを悪化させる原因にもなり得るため注意が必要です。