トップライトのテニスラケット一覧とおすすめ
2020年8月19日トップライトのラケットのメリットは、操作性です。トップライトの方が少ない力で、ラケットを操作できます。逆にデメリットは、トップ部(フェイス部)に荷重がないことです。3時・9時の位置に荷重があることで、オフセンターショット時の面ブレの抑制や反発力の向上の効果があります。
基本的に、ストローカーはトップヘビー、ボレーヤーはトップライトのラケットを好む傾向があります。ボレーヤーの場合、相手が打ってから自分が打つまでの時間が短いため、素早い操作性が要求されるからです。逆にストローカーの場合、ボレーヤーほど打つまでの時間が短くないので、トップヘビーにし威力を上げています。
今回紹介するトップライトのラケットは、メーカー公表のバランスが310㎜以下です。315㎜もトップライトのラケットだとは思いますが、バランスの個体差がMAX7㎜程度あるため、スペック計測を行っているショップで探せば、公表値が320㎜でも、実際は315㎜とかがあるためです。
ヨネックス
ヨネックスは「カスタムフィット」というものがあり、+2000円程度で、重量・バランス・グリップ形状・グリップサイズなどなど様々な項目を指定できる制度があります。モデルによって対応範囲は異なりますが、バランスが305~335㎜・重量が275~335gの範囲でカスタムできます。VCORE98の場合320㎜なら280~310g・310㎜なら300~310gです。他にも315㎜や330㎜などとトップヘビー寄りにもできます。
トップライトのラケットは、305gを超えるものが多いため、軽めのトップライトをお探しの方は、おすすめです。EZONEやVCORE・VCORE PRO等があります。VCORE PROは、少し3時&9時部分に荷重してあげた方が、ボックスフレームの不安定さがなくなるみたいです。荷重しても振り抜きは元々かなり良いので、問題ないです。
ヨネックス カスタムフィット ウィルソン
クラッシュ
モデル | 98 | 100 | 100L |
---|---|---|---|
フェイス面積 | 98in | 100in | 100in |
フレーム厚 | 23.5-23.5-23.5㎜ | 24-24-24mm | 24-24-24mm |
重量 | 310g | 295g | 280g |
バランス | 306㎜ | 310mm | 315mm |
重量×バランス | 94860 | 91450 | 88200 |
ストリングパターン | 16×19 | 16×19 | 16×19 |
ヨネックスのカスタムフィット以外で、唯一の軽量トップライトモデル(100&100L)となります。この他に「100ツアー(310g-306㎜)」もあります。100ツアーや98の方も、重量のわりにはバランスが306㎜とかなり手前なので、操作性が高いです。ちなみに黄金スペック(300g・320㎜)の重量×バランスの値は、96000となります。軽量トップライトを求めている方におすすめです。
ウィルソンのクラッシュは、フレックス(ラケットのしなりを表す数値)が55と、プレステージMP(61)やVCORE RRO HD(ブイコアプロの18×20)(59)などよりもしなります。しかし、ウィルソンの高い技術により、100ツアーは黄金スペック以上の反発力、98も黄金スペックの平均に限りなく近い反発力を持っています。ただ、オフセンターショットは「想像以上に飛ばない」という意見も多いです。しなりが大きい分打感が非常に柔らかいです。逆に持ちすぎという方もいます。基本的には、「しなりが大きいラケット」が好きな人向けです。
ただ、軽すぎると面ブレや飛ばなさがあるので、3時&9時のところに少し錘をつけた方が良いかもしれません。「そしたらノーマルの300gでいいのでは?」と思ってしまいますが、局所荷重になるため、ブレにくさの効果はノーマルより大きいです。
プロスタッフ
モデル | 97autograph | 97 |
---|---|---|
フェイス面積 | 98in | 98in |
フレーム厚 | 21.5-21.5-21.5㎜ | 21.5-21.5-21.5㎜ |
重量 | 340g | 315g |
バランス | 305㎜ | 315 |
重量×バランス | 103700 | 97650 |
ストリングパターン | 16×19 | 16×19 |
ストリングが16×19本の中でトップクラスのコントロール性があります。ただ、315gの方は反発性は比較的控えめです。97インチのため重さの割にはかなり振り抜きが良く、300gを普段使っている方なら、315gでも問題ない可能性が高いです。ブレードよりスイートエリアは小さいと言われますが、操作性が良いので外しにくいです。ブレード16×19より飛びます。オートグラフの方は、340gある割にはスイングウェイトが330半ばで、ピュアストやブレード18×20と同じくらいです。
ヘッド
プレステージ
モデル | MP |
---|---|
フェイス面積 | 98in |
フレーム厚 | 20-20-20㎜ |
重量 | 320g |
バランス | 310㎜ |
重量×バランス | 99200 |
ストリングパターン | 18×20 |
プレステージMPは18×20のストリングパターンのおかげで、スナップバックによる面ブレを抑えることができ、低い弾道で力のこもった伸びのあるボールを打つことができます。16×19のラケットでストリングを緩く張ると、飛びすぎではなく、スナップバックによりボールが下に滑り込み、面が下を向きねっとにかかります。これは、フラットドライブを打つときに顕著に出ます。スピン打ちならある程度軽減できますが、伸びのあるボールが打てません。
バボラ
ピュアストライクVS
モデル | ツアー |
---|---|
フェイス面積 | 98in |
フレーム厚 | 21-21-21㎜ |
重量 | 320g |
バランス | 310㎜ |
重量×バランス | 99200 |
ストリングパターン | 16×20 |
こちらは縦が16ですが横が20と、16×19よりストリングの安定性を高めたモデルです。ボックス形状なので、ボールの乗りが欲しい方におすすめです。18×20ほどでは無いですが、伸びのあるボールが打てます。
プリンス
ツアー100
モデル | 310 |
---|---|
フェイス面積 | 100in |
フレーム厚 | 22-23-20㎜ |
重量 | 310g |
バランス | 310㎜ |
重量×バランス | 96100 |
ストリングパターン | 16×18 |
重量×バランスが96100と黄金スペックの96000に近いのが特徴です。310gのわりには、16×18とストリング本数が少ないですが、間隔はタイト目になっています。100インチで16×18の場合、コントロールしにくいのかなと思ってしまいますが、前モデルは(現モデルのインプレがまだない)、反発は、飛ぶコントロールモデルと反発モデルの間位で、16×19のラケット全体と比べ、コントロール性(トップクラス)・打感の柔らかさ(トップクラス)・機動性(高め)など高次元で両立されているみたいです。
他
バランスポイントが315㎜になりますが、バボラ「ピュアドライブツアー」・「ピュアアエロツアー」・「ピュアアエロvs」、ヘッド「プレステージツアー」・「プレステージプロ」・「グラビティ―プロ」・「ラジカルプロ」・「エクストリームプロ」・「エクストリームツアー」、テクニファイバー「T-FLASH」などがあります。
他にも、ヘッド「プレステージミッド」、プリンス「ツアー100O3」、テクニファイバー「TF40 315」などがあります。
まとめ
310㎜以下のトップライトのラケットは、結構ハード目のラケットが多いです。ウィルソンのクラッシュ以外は300gを超えます(カスタムフィットを除く)。300gで大丈夫なら、VCOREやEZONEがパワーもありスイートエリアも広く比較的扱いやすいと思います。
また、300gより軽いほうがいい場合は、軽量スペックのラケットのグリップに、ウエイトを張り付けたほうが、手っ取り早いかもしれません。