ヘッド ホークタッチ 辛口インプレ 扱いやすい高コントロールガット
2021年11月8日ヘッドの「ホークタッチ(1.25㎜)」(head hawk touch)を、ピュアドライブVSに50lbで張ってみました。
意外と丸型のポリストリングは、スピン量の少ないストリングが多いですが、ホークタッチは、丸型の中で「オリジナル」「アルパワー」と並ぶ高スピンガットでした。また、コントロール性の高さも、かなり高いです。えげつないアングルショットが打てたり、セカンドサーブのスピンサーブも、ラインきわきわを狙えます。
また衝撃吸収性も非常に高めです。ポリストリングの中では「アイスコード【インプレを見る】」がトップクラスに衝撃吸収性が良いのですが、テンション維持的な問題でコントロールが乱れるのが早く、使うのに躊躇してしまいましたが、ホークタッチは、そんなことがありませんでした。
スペック
「ホークタッチ」は、ヘッドから発売されている丸型のポリストリングです。
公式HPには、「あなたのラケットにこのストリングを張ることで、すべてをコントロール下に置くことができるのです。・・省略・・あなたはゲームで最高のコントロールを実現できます。ハイレベルのツアートーナメント・プレーヤーに合わせてデザインされたストリングの弾力性は、正確なフィードバックと絶妙な感触を可能にし、さまざまなゲームをこなし、どんなストロークもそして最終的にはどんなゲームも完全にコントロールすることができます。あなたのゲームにハイレベルなコントロールが必要ならば、HAWK TOUCHはまさにぴったりなストリングです。」と書いてあります。
ホークタッチは、シナー(縦&横)、ズベレフ(縦)、ルブレフ(横)などの選手が使っています。
色は、アンスラサイト(黒に近いグレー)と、レッド(少し濃いめ)です。
ゲージは、1.15㎜・1.20㎜・1.25㎜・1.30㎜がありますが、公式HPには1.15㎜と1.25㎜しかないので量販店には、この二つしかないかもしれません。
伸び量(とは?)は、後日掲載します。
インプレ
打感
フラットショット時のたわみ量は、[3/5]です。
スピンショット時の最大伸び量は、[3/5]です。
衝撃吸収性は、[4.5/5]点と高めです。
たわみ量も、最大の伸び量も平均位の大きさです。
衝撃吸収性は非常に高めで、トップクラスのアイスコード[インプレを見る]の次位だったりします。
ホールド時間は平均位です。RPMブラスト[レビューを見る]や、アルパワー・オリジナル[レビューを見る]のようにフラットで打った時だけ少し球離れが早いということが、いい意味でも悪い意味でもなく、力を加えた分だけホールドします。
反発[3/5点]
反発は標準です。
飛びすぎず飛ばな過ぎずなところです。
他者のインプレを見てみると「飛ばない」という意見も多いですが、「弾き感が強くない」のと「スピン量の多さ」が原因だと思います。フラットで打った時、しっかりとホールドしてくれる(力が伝わっている時間が長い)ので、弾き感が強く感じなくても飛んでいます。
※アルパワーやRPMブラスト[レビューを見る]などは、スナップバックによる面ブレを防ぐために、フラットで打った時少し球離れが早くなる(弾き感を感じやすい)ように設計されています。デメリットもありますが。
スピン[3/5点]
スピン量は、多めです。丸型ストリングの中では高いスピン量です。
これ以上のスピン量のストリングは、「オリジナル【インプレを見る】」か、「ハイパーG【インプレを見る】」のような多角形か、「アルパワーラフ」のように、表面に凸凹があるタイプのものしかありません。
スピン量の調整のしやすさは、ポリの中でトップクラスだと思います。「アルパワー」のように1引っかけたら1・2引っかけたら1・3引っかけたら2という感じではなく、1引っかけたら1のスピンがかかり、3引っかけたら3のスピンがかかるため、繊細なコントロールがしやすいです。ズベレフやルブレフが、横ナチュラル×縦ホークタッチを張っている理由が良く分かります。
コントロール[5/5点]
コントロール性は、非常に高いです。
ただ、どちらかというと、思いっきり振った時のコントロール性ではなく、距離感の一致度です。特にアングルショットの精度が高いです。理由としてはしっかりとしたホールド感とスピン量の調整のしやすさです。感覚と実際のショットの一致度が高いです。
ある程度しっかりと振った時も、スピン量の調節のしやすさから、安定しやすいと思います。
また、スピン量も少なくはないので、ネットとのクリアランスをしっかり取れたり、アングルショットの打ちやすさも素晴らしいです。何と言っても軌道の高さが安定します。
ボールの伸び
ボールの伸びに関しては、どうなんでしょう?あまりうまく表現できないです。
普通の丸型ストリングと同じように打ってしまうと、スピン量の多さと、「アルパワーのような」フラットで打った時の球離れの早さがないため、少し回転が自然とかかってしまい伸びない感じもします。
ただ、軌道のコントロール性が高い分、しっかりフラットで打てるストリングでもあるため、しっかりフラットドライブで打てれば、ボールの伸びがしっかり出せます。また、ネットクリアランスを多く取ろうと思った時はしっかり取れますし。
女性プレイヤーは、フラットで打つのがうまいので、しっかり伸びが出せると思います。
テンション維持
テンション維持に関しては、高めです。
「オリジナル」は、2週間くらい経つと軽い振動が出てきてしまいましたが、「ホークタッチ」はそういうことがありませんでした。
また「ホークタッチ」も「オリジナル【インプレを見る】」も、コントロール性の下降具合は、低めです。
ショット別インプレ
ストローク[4/5点]
距離感の一致度や、スピン量の調整のしやすさは非常に高い一方、フラットで打った時にもう少しストリングが動かない方がうれしく感じました。
ただ、普段「RPMブラスト」の1.25㎜を使っていたり、ローテンション(45lb以下)で張っている方なら、全く問題ないと思います。
ボレー[3/5点]
ボレーに関しては、可もなく不可もなくといったところです。
サーブ[5/5点]
サーブは、距離感の一致度から、かなり厳しいコースを狙えます。またスピン量も多く、スライスやスピンサーブの攻撃力が高いです。
比較インプレ
ルキシロン オリジナル
【反発4点・コントロール5点・スピン量3.5点】「フラットドライブのコントロール性&伸び」・「スピンの攻撃力」は、「オリジナル」の方が優れています。一方、「繊細なコントロール性」・「打感の柔らかさ」・「癖の少なさ」は、「ホークタッチ」の方が優れています。
シグナムプロ ポリメガフォース
【反発3点・コントロール4.5点・スピン量2点】スピン量が少し少ないですが、フラットドライブの安定性がトップクラスに高いです。フラットドライブの打ちやすさから、球速が出し易く、ボールの伸びもしっかり出せます。繊細なコントロールはやはりホークタッチです。
※随時更新します。
まとめ
「ホークタッチ」は、コントロール性が高く、スピン量も多いストリングです。また衝撃吸収性も高いです。
おすすめな人
「繊細なコントロール性を求める人」・「コントロール性と衝撃吸収性を求める人」は、「ホークタッチ」が一番お勧めです。
女性プレイヤーは、ポリの第一選択肢でもいいかなと思います。WTAで人気な理由も分かる気がします(バーティ・ガウフなど)。
セッティング
エクストリームやピュアアエロなどのストリング間隔が広いラケットには、1.30㎜をお勧めします。ピュアドライブ2021に関しては、もともとスピン量が少ないため、1.25㎜でも良いのではないでしょうか。
また、極端なローテンションで張ることもあまり推奨できません。50前後より高いテンション(45lb以上)で張ることをお勧めします。
ハイブリッドの縦に使用するとかなり良いセッティングになると思います。横は、ナチュラルガットだったりエックスワンバイフェイズ(太ゲージ)(ナイロンマルチ)、アルパワーラフ(1.25㎜)(ポリ)ですかね。
横がこれらの理由は、少し摩擦力のあることと、フラットで打った時ホールドしすぎないストリングだからです。少し摩擦があることによって、スナップバックが止まってほしいところで止まってくれるため、フラットドライブが非常に打ちやすくなります(フェデラーやジョコビッチも横はアルパワーですし、ズベレフやルブレフも摩擦コーティングされているナチュラルです)。また、フラットで打った時少し球離れが早いことで、スナップバックによる面ブレが生じる前に、ボールを弾き出してくれるため、MAXの球速の向上効果があります。スピンかけたい時はホークタッチのしっかりとしたホールド感のおかげで、スピンを多くかけることができますし、スピン量の調節もしやすいです。フラットとスピンの打ち分けが非常にしやすいセッティングになるのではないでしょうか。
個人的にポリ×ポリのハイブリッドで、縦の第一選択肢がホークタッチです。
類似ガット | +反発 | アルパワー・オリジナル |
---|---|---|
+コントロール | プラズマヘキストリームピュア | |
+スピン | RPMブラスト・オリジナル | |
+柔らかさ |
こんにちは。
この記事を呼んで、ホークタッチの
1.25をVコア100にはって使ってます!
感触、コントロールの良さが気にい
ってます。
テンションや打ち方にもよると思う
のですが
Vコア100に縦49.5 横46.5で張っており、
スピンや柔らかく打った時の
コントロールは文句無しなのですが
フラットでハードヒットした時に、
アウトが目立ちます。
太さ1.3はネットやショップでも
売ってないので、1.25でテンションを
もう少し高くするとフラットが安定
しますかね?
当方は女性で、グリップもセミウェスタン
より若干薄いのでスピンをグリグリに
かけるタイプではなく、基本フラット
ドライブ寄りでナチュラルにスピン
がかかる打ち方です。
コメントありがとうございます。
まず、横のテンションが低い場合、スピン量は増えますが、強打はしにくくなります。
理由としては、ホールド時間が長い分、スナップバック量が多くなり、面ブレを起こすからです。
したがって、縦横同じテンションにするか、少しテンションを上げてみると良いと思います。