ヨネックス(YONEX)のテニスラケットは、「アイソメトリック」と言って、ラケットのフェイスが四角形のような形をしています。この構造にすることにより、少しオフセンターショットをしてしまってもストリングが長いところで打てるため、「しっかり飛んでくれる」つまり「スイートエリアが広い」と言われています。
一応確認ですが、高反発でも低コントロールのラケットはボールを打つ時により多くの余力が必要です。一方、低反発でも高コントロール・高安定性のラケットは、余力が少なくてもコントロールが乱れにくい(高反発モデルの余力が4(10の内)必要に対し、高コントロールモデルは2等で良い)ため、出せるボールスピードはそこまで変わりません。
※ 性能スコアは、tennis warehouseさん(海外のショップ)のインプレスコアを記載しています。ちなみに、tennis warehouseさんは、だいたいメーカー公表スペック付近のラケットをピックアップし、3人~6人位のレビュー点数の平均スコアで示しています。1人のインプレより正確性は高いかなと思います。
※スイングウェイト&フレックス(RA)は、tennis warehouseさんの実測値です。またフレックスは、ガットを張った前後で変わる場合も多いです。 また、ラケットの個体差もあり確実に数値通りにならないのも事実です。
EZONEシリーズ(反発系)
EZONE 100
フェイス面積100インチ・重量300g・バランス320㎜・フレーム厚MAX26㎜と黄金スペックど真ん中の高反発ラケットです。高反発ラケットの中でEZONEは、非常に癖がなく汎用性の高いラケットです。前作と比べると、ストリング間隔が細かくなった影響で、コントロール性が上がりました。コントロールしやすい高反発ラケットになりました。
黄金スペックの無難なラケット(癖の扱いにくさがない)を求めている方は間違いなく「EZONE100」です。
・癖のない高反発ラケットを求めている方に一番おすすめです。
・飛びのスイートエリアが広い方が良い方におすすめです。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
100 | 300 | 320 | 317 | 16×19 | 23.8-26.55-22.5mm | 67 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
87 | 88 | 85 | 85 | 86 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
86 | 85 | 85 | 83 | 85 | 87 | 85 | 83 |
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面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
100 | 300 | 320 | 322 | 16×19 | 23.5-26-22mm | 69 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
84 | 85 | 83 | 84 | 83 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
87 | 80 | 84 | 83 | 82 | 83 | 86 | 82 |
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EZONE98
「EZONE」と名の付くくらいなので「飛ぶのかな?」と思ってしまいますが、テクニファイバーのストリングが18×20本のラケット「TF40 305【インプレを見る】」と同じくらいの飛びだったりします。もちろん理由があって、ストリング間隔がコントロールモデルに近いくらい細かくなっています。もちろんフレームのダンピングなどがあるためVCOREPRO97の方がコントロール性は高いですが。ちなみに打感が柔らかい方で、テニス肘の方が使ったら1,2週間で、治ってる方がいました。スライスとトップスピンのスコアは少し低すぎの評価(実際より)になっていると思ってます。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
98 | 305 | 315 | 318 | 16×19 | 23.5-24.5-19.5mm | 65 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
84 | 83 | 84 | 85 | 79 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
81 | 84 | 84 | 81 | 85 | 84 | 83 | 82 |
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面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
98 | 305 | 315 | 317 | 16×19 | 23-24-19mm | 64 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
80 | 83 | 79 | 80 | 78 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
81 | 79 | 83 | 74 | 84 | 79 | 77 | 78 |
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VCORE(スピン系)
VCORE100
スピン系の割には意外とスピンが86点と多くありません。ピュアアエロの方が96点で圧倒的にスピン量が多いのですが、ナダルがプロアエロドライブ2005(ピュアアエロの前身で現行よりストリング間隔が狭い)を使っているように、スピン量が多すぎるとフラットドライブが伸びません。したがって、これにオリジナル(ルキシロン)【インプレを見る】とかを張る方が意外と良かったりします。また、赤色の高反発ラケットが欲しい方にも良いと思います。
・ヨネックスor赤色のスピン系ラケットを求めている方におすすめです。
・赤色の高反発ラケットを求めている方におすすめです。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
100 | 300 | 320 | 324 | 16×19 | 24-25-22mm | 66 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
83 | 83 | 82 | 86 | 82 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
88 | 80 | 86 | 81 | 83 | 82 | 86 | 79 |
完全にEZONE100と同じような評価。安定感が欲しければEZONE・操作性が欲しければVCORE? |
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VCORE98
VCORE98はEZONE98と同じようになります。スピンの攻撃力を重視する片手バックの方は、コントロール性や安定性がないと片手バックの威力の持ち腐れになってしまうので、ストリング間隔が広いピュアアエロやVCORE100ではなく、VCORE98がおすすめです。
・片手バックのスピン系の方におすすめです。
・100インチよりストリングの動きが小さいほうが良い方におすすめです。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
98 | 305 | 315 | 325 | 16×19 | 22.5-23-21mm | 66 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
85 | 84 | 84 | 83 | 82 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
81 | 80 | 83 | 83 | 82 | 81 | 89 | 85 |
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VCORE95
95インチで、ストリング本数も横が一本増え20本になります。その分ストリングの動き量が少なくなりコントロール性が高くなっています。VCORE95は、シャポバロフやワウリンカ(メーカーはVCORE PROと発表しているが、実際はVCORE95)が使っています。片手バックハンドはボールスピードや威力が出る半面、打点の許容範囲(前後の)が小さいですし、コントロール性の良くないラケットでは丁寧に打つ必要があり(ボールスピードが出せない)、宝の持ち腐れとなるためコントロール性の高いラケットがおすすめです。
・片手バックの方で、ガンガン打っていきたい方におすすです。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
95 | 310 | 310 | 323 | 16×20 | 21.5-22-21mm | 64 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
83 | 81 | 82 | 81 | 81 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
76 | 86 | 81 | 83 | 83 | 81 | 82 | 83 |
ワウリンカやシャポバロフ等が使っているとされるVCORE95。実際は95Dや95SVなど過去のモデル。ヨネックス特有のアイソメトリック構造でスイートエリアが広くなっており、95インチラケットを使いたい方におすすめ。 |
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VCORE PROシリーズ(コントロール系)
新作のVCORE PROは、評価待ちなので後日掲載します。
VCORE PRO97
コントロールラケットにしてはスイングウェイトが軽いため、フレームの薄さや縦長形状と相まってかなり振り抜きが良いです。縦長ラケットはボールの伸びが非常に出しやすいのですがオフセンターショットが飛ばなくなるので、コントロール性・安定性を上げるカスタムを行うことで、非常に化けたラケットになります(振り抜きがもともと良いので、振れなくならない)。
・筋力が少ないが、ボックス形状のラケットを使いたい方に一番お勧めです。
・同じく筋力が少ないが、コントロール性の高いラケットを使いたい方にも一番お勧めです。
・学生もしっかりカスタムを行うことで性能が非常に化けるのでお勧めです。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
97 | 310 | 310 | 318 | 16×19 | 20-20-20mm | 64 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
85 | 86 | 79 | 82 | 84 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
80 | 86 | 91 | 82 | 85 | 85 | 89 | 81 |
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VCORE PRO97HD
VCORE PROのストリングが18×20本のラケットです。ストリングが18×20本の中で一番振り抜きが良いラケットです。もちろん310gのラケットと同様で縦長のため、ボールの伸びは出しやすいですが、コントロール性の”割に”安定感が少し低めです。したがって、コントロール性・安定性を上げるカスタムをすることによって、こちらも化けます。
・相手の速いボールに対してしっかり振っていきたい方や、繊細なコントロールをしたい方におすすめです。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
97 | 320 | 310 | 326 | 18×20 | 20-20-20mm | 59 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
88 | 88 | 86 | 86 | 87 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
83 | 87 | 87 | 85 | 89 | 90 | 84 | 87 |
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まとめ
癖の少ない高反発モデルが良ければEZONE100
赤色の高反発モデルが良ければVCORE100
スピン系が良ければVCORE100・VCORE98
コントロールモデルが良ければVCOREPRO97・VCOREPRO97HD
がおすすめです。
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