テニスでシコラーのプロ選手一覧(動画付)
2020年7月17日テニスにおけるシコラーとは、自分が極力ミスの少ないショットを打つことで、自分の失点を極力防ぐ戦法です。「シコラー」の由来は、「持続的に」・「地道に」という意味の「シコシコ」に、動詞にするための「る」を付け、「シコシコる」だと語呂が悪いので「シコ」省略し「シコる」になります。これに「player」などの人を表す意味の「er」を付けることで、「シコラー」になります。
シコラーは通常、ウィナー級のスピードボールの数も少ないですし、コースもあまり厳しく打ちません。厳しいボールはセンターに返すことが多いです。ただ、現代のスピードテニスでは、ミスしないだけでは勝てないため、打てると思ったボールは、しっかりウィナ―級のボールを打ちこんでいきます。
ミスしないショットを打つということは、相手にとって厳しいボールを打つのが難しくなるため、忍耐力・体力・足の速さ・返球の正確さなど、様々な要素を両立しなければできません。
プロ選手一覧
ジル・シモン
ツアープレー | 2002年~ |
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成績 | ATPランキング自己最高位:シングルス6位、ダブルス117位 ATPツアー:シングルス14勝、ダブルス0勝 |
ラケット | ヘッド プレステージMP(公表) |
スタイル | 両手バックハンド ベースラインより1m程度下がって打つことが多い。前後の揺さぶりが非常にうまい上、コートカバー範囲も広いため、相手がなかなか強打しにくい。 |
アンディー・マレー
ツアープレー | 2005年~ |
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成績 | ATPランキング自己最高位:シングルス1位、ダブルス51位 ATPツアー:シングルス46勝、ダブルス3勝 |
ラケット | ヘッド PT57A(ラジカル塗装)(プロストック) |
スタイル | 両手バックハンド ベースラインより下がって打つことが多い。きわどいショットをかなり打つが、技術が高く、ミスが少ない。シコラーの所以は、コートのカバー範囲とミスの少なさ。他のシコラーと比べると、シコラーぽくない。また多彩な技術も持ち合わせている。 |
ダビド・フェレール・エルン
ツアープレー | 2000年~2019年 |
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成績 | ATPランキング自己最高位:シングルス3位、ダブルス42位 ATPツアー:シングルス27勝、ダブルス2勝 |
ラケット | ウィルソン ブレード |
スタイル | 両手バックハンド コースの左右の安全率を取りながら、強打で左右に振るスタイル。またボールが非常に深いが、ミスは少なく非常に返球しにくい。コースがもう少しきついところに打っても問題ないように思えるほど、安定していてミスが少ない。 |
ダニエル・太郎
ツアープレー | 2010年~ |
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成績 | ATPランキング自己最高位:シングルス64位、ダブルス351位 ATPツアー:シングルス1勝、ダブルス0勝 |
ラケット | バボラ ピュアドライブ |
スタイル | 両手バックハンド 自分がきついときは、ミスしにくいエッグボールなどで時間を稼ぐ。チャンスボールや自分が行けると思ったボールはしっかりと打ちウィナーを決める。 |
プロのシコラー
完全なシコラーはプロにはいません。つなげるだけでは絶対に勝てないということでしょう。基本的に何かしらの武器を持っています。また、卓越したストロークの打ち分け能力を持っているマレーを除くと、世界ランキング1位にはなっていません。
2004年から世界ランキング1位をほぼ独占(一回だけマレー)している絶対王者(3人)は、絶対的なストロークウィナーのコントロール力(フェデラー)(他にも多彩な技術がありますが)、常に左右に振り回せるストロークのコントロール力(ジョコビッチ)、圧倒的なスピン力(ナダル)と、誰にもまねができない武器を使っています。逆にパワーだけでは勝てないことも意味しています。