ピュアドライブVS インプレ 初心者にもおすすめです

ピュアドライブVS インプレ 初心者にもおすすめです

2020年9月18日 0 投稿者: gura

 ピュアドライブVSは、98インチのラケットで、一見難しそうに思う方もいらっしゃいますが、高反発の98インチラケットなので、様々なメリットがあり、初心者にも、50代・60代の方にもお勧めしたいラケットです。





 スペック

 ノーマルのピュアドライブと比べ、フェイスサイズが2インチ小さく、フレーム厚もトップから、2-3-2㎜薄くなっています。フェイスの直径は、横幅はほぼ同じで、縦幅が少し小さくなっています。


 インプレ

 打感

 ノーマルのピュアドライブのフレームの剛性ほどではないですが、フレームのしっかり感があります。グロメット部分のフレームのダンピングが少ないのか、打感は少しだけ硬いです。

 ただ、アイスコードなどの打感が柔らかいポリやナイロンなどを張ることで、気になりにくいです。逆にハイパーG以外の硬いと言われる多角形ポリストリングは、少し辛いかもしれません。

 反発

 ノーマルのピュアドライブよりは落ちます。ノーマルは当てるだけで飛んで行くイメージですが、VSは少し振ってあげないと飛んで行かないです。ただ98インチの中でトップクラスの高反発系なので、「50代男性でも、VSの方が扱いやすいと言っている人も多いです。もっと言ってしまえば、飛びが控えめな黄金スペックより飛ぶと思います。

 コントロール

 ノーマルのピュアドライブと比べれば、振り抜きやすさの影響で、コントロールしやすいと思いました。振り抜き以外の面でも「ノーマルよりは良い」という感じです。さらに当てただけで勝手に飛んで行ってしまう感は、かなりないです。16×19のラケットの中では中間位だと思います。


 スピン

 スピンはストリング間隔が大きいため、かなりかかります。ただ、勝手にかかるという感じではなく、振り抜きの良さで、多くかけられる感じです。普通に打つとそこまでスピン量は多くないです。逆に上に振ると、えげつない量のスピン(スピンラケットに近しい)がかかります。

 比較的フラットでも打てるし、スピンでも打てるしと、両立に近いラケットです。

 他

 98インチのピュアドライブVS「準薄ラケ(フレーム厚が23㎜程度)」を使う一番のメリットは、振り抜きやすさです。100インチの黄金スペックと比べてみると、たかが2インチですが、結構違います。速いサーブでも対応しやすいですし、ボールが伸びてきたり、止まったりした場合にも対応しやすいです。

 フレームの3時&9時に1.5gずつ錘を貼ることで、ピュアドライブ2018並の反発力が出ると思います。また、プロスタッフのように局所荷重になるため、面ブレが起きにくくもなり、コントロール性も上がります。打感も少し柔らかくなります。重量増による振り抜きに関しては、フレーム厚(正面厚)が薄くスイングウェイトが低い(317(ピュアドラ2018が324))ため、めちゃくちゃ振り抜きやすいラケット(トップクラス)なので、少し重くしても問題は少ないです。

 ショット別

 ストローク

 少しスイングウェイトの軽さは気になりますが、圧倒的な振り抜きの良さから、伸びたり止まったりするボールに対して、振り遅れたりすることが非常に少ないです。片手バックの方には大きなアドバンテージになります。

 ノーマルのピュアドライブより、フラットドライブとエッグボールの差を大きくできます。したがって攻撃力は出しやすいと思います。

 ボレー

 フレームの剛性感により、端に当たってもしっかり飛んで行きます。ただ、少し3時&9時のところに荷重が欲しかったです。スイングウェイトが軽い分、少しだけぶれます。操作性が高い分、比較的外しにくいですが。

 サーブ

 サーブに関しては、満点に近いと思います。

 ストリング間隔が広めなのと振り抜きの良さで、スピン・スライスサーブはかなりの変化量です。フラットを打った後に、スピン・スライスという緩急をつけたサーブの組み立てをすることで、相手のレシーブの返球率を下げることができます。2021のピュアドライブは、圧倒的なボールスピードがありますが、多彩さはVSです。

 また反発力も比較的高く、ボールスピードも速いです。




 比較インプレ



 使ってほしい人

 一番は片手バックの人です。たかが2平方インチ小さい&フレーム厚が2-3-2㎜薄いだけなのですが、100インチの黄金スペックと比べ、かなり振り抜きやすいです。片手バックは打点がかなり前なため、レシーブや伸びてきたボールに対し振り遅れがちですが、それを軽減できます。

 次に、ある程度スイングスピードを速くできる初心者です。いま、スイングスピードがある程度速い人は、97~98インチを使うことが主流になっています。したがって、最初から98インチを使ってみて、パワーが欲しければ100インチ、コントロール性が欲しければ、コントロール系の97or98インチに移行しやすいです。(VSが中間スペック位のため)、また、ある程度飛ぶことで、初期の振れない時期の楽しくなさを軽減できますし、スピンやスライスサーブのコツをつかむのにも良いラケットです。


 セッティング

 ストリングの目が粗いため、比較的ストリングの特徴が顕著に出ます。また少し打感が硬めなので、打感が柔らかい(伸び量が多いではなく)ストリングをお勧めします。


 ストリング

 ソリンコの「ハイパーg1.25」を40lbで張りました。もともとノーマルのピュアドライブに45lbで張ってたのですが、アングルショットを打つときに弾きすぎ(ストリングが撓まない)て想像以上に飛ばなかったため、40lbで張ってみました。ハイパーGは、40lbでも、硬いほど弾きが強いため、コントロールの乱れが非常に少なかったです。飛びに関しては、少し控えめのストリングですが、コントロール性の良さから、ストロークは結構振っていけるため、標準的なパワーアシストと感じる人もいます。サーブはストリングのパワーアシストがすべてなので少し遅いです。40lbで張ったのもいけないのですが、回転量が多いためにフラットドライブの伸びがありませんでした。エッグボールなど高軌道のボールの攻撃力は高いです。

 テクニファイバーの「ブラックコード1.24」を50lbで張りました。申し訳ないのですが、全く使えませんでした。ストリングの目が粗いラケットに張ったのがいけないのですが、ストリング自体が伸びすぎて、スナップバック量が多いです。その結果力が逃げてしまいました。

 シグナムプロの「エクスペリエンス1.24」を50lbで張りました。どちらかというとスピン量は少し少なくフラットドライブ向けです。反発が高め(4/5点)のため、しっかりコントロールに意識を向け打って行けます。コントロール性も高めです。

 ヨネックスの「ポリツアーファイア1.20」を50lbで張りました。他者のインプレを見てみると、「最強反発」という人が多かったのですが、自分は、かなり控えめなパワーアシストと感じました。たしかにボールをホールドして弾くフィーリングとしては最高かもしれません。ただし、その弾き感が「飛んでいる」と錯覚させること、フラットドライブで打った時思いのほかスピンがかかっていない(縦振りすれば結構かかる)ことが「最高反発」と感じさせてしまうのだと思います。サーブを打ってみれば簡単に分かりますが、遅いです。