ダンロップ(Dunlop)のテニスラケットの特徴は、操作性が良いものが多いのと、「CX200シリーズ」は、95インチもあったり、打感が柔らかかったりクリア感がすごかったりと、良くも悪くも癖が強かったりします。
一応確認ですが、高反発でも低コントロールのラケットはボールを打つ時により多くの余力が必要です。一方、低反発でも高コントロール・高安定性のラケットは、余力が少なくてもコントロールが乱れにくい(高反発モデルの余力が4(10の内)必要に対し、高コントロールモデルは2等で良い)ため、出せるボールスピードはそこまで変わりません。
※ 性能スコアは、tennis warehouseさん(海外のショップ)のインプレスコアを記載しています。ちなみに、tennis warehouseさんは、だいたいメーカー公表スペック付近のラケットをピックアップし、3人~6人位のレビュー点数の平均スコアで示しています。1人のインプレより正確性は高いかなと思います。
※スイングウェイト&フレックス(RA)は、tennis warehouseさんの実測値です。またフレックスは、ガットを張った前後で変わる場合も多いです。 また、ラケットの個体差もあり確実に数値通りにならないのも事実です。
ラケット | 総合 | スト | ボレ | サー | リタ | 反発 | 制球 | 操作 | 安定 | 打柔 | 打感 | 上回 | 下回 |
SX300 | 81 | 82 | 83 | 80 | 82 | 87 | 79 | 84 | 83 | 81 | 77 | 85 | 81 |
FX500 | 83 | 84 | 83 | 84 | 83 | 88 | 80 | 88 | 81 | 79 | 80 | 87 | 80 |
FX500TOUR | 82 | 82 | 80 | 80 | 83 | 81 | 81 | 88 | 83 | 84 | 81 | 81 | 79 |
CX400TOUR | 83 | 84 | 83 | 84 | 83 | 84 | 83 | 87 | 83 | 83 | 83 | 84 | 83
|
CX200 | 81 | 82 | 82 | 79 | 83 | 79 | 83 | 86 | 82 | 84 | 83 | 84 | 82 |
CX200T16 | 81 | 81 | 84 | 79 | 80 | 72 | 84 | 82 | 77 | 88 | 85 | 81 | 82 |
CX200T18 | 82 | 80 | 83 | 77 | 80 | 71 | 88 | 81 | 79 | 90 | 89 | 81 | 85 |
SXシリーズ(スピン系)
SX300
”SX”はスピン系ラケットと言われていますが、性能スコアを見るとトップスピン量がFX500より低いです。理由としては、コントロール性が80点を下回っていることで、丁寧に打つ必要があるためかもしれません。ナダルも「ピュアアエロ」使っていると言われてますが、実際は「アエロプロドライブ(2005)」でスピードMP並にストリング間隔が細かいラケットを使っていますからね。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
100 | 300 | 320 | 326 | 16×19 | 21-26-21mm | 64 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
81 | 82 | 83 | 80 | 82 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
87 | 79 | 84 | 83 | 81 | 77 | 85 | 81 |
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FXシリーズ(反発系)
FX500
FX500は、典型的な高反発ラケットです。ただ、操作性が高め(ピュアドラ2021が85点)なので週1プレイヤーでも扱いやすいのかなと思います。それ以外は特に特筆することはないです。
・ダンロップの中で高反発ラケットが欲しい方はお勧めです。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
100 | 300 | 320 | 314 | 16×19 | 23-26-23mm | 71 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
83 | 84 | 83 | 84 | 83 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
88 | 80 | 88 | 81 | 79 | 80 | 87 | 80 |
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FX500TOUR
高反発モデルを98インチにしたモデルです。意外と単純に98インチにしてしまうと飛ばなくなります。どちらかと言うと次の「CX400TOUR」の方が全体的に優れてるのかな?と思います。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
98 | 305 | 315 | 318 | 16×19 | 21-23-22mm | 69 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
82 | 82 | 80 | 80 | 83 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
81 | 81 | 88 | 83 | 84 | 81 | 81 | 79 |
CXシリーズ(コントロール系)
CX400TOUR
ダンロップのラケットの中で一番使いやすいラケットだと思います。反発とコントロール&安定性が両立されており、ある程度しっかり振ってもコートに収まりやすいです。打感も83点と比較的硬くなく、FX500よりも打感がクリアです。「TOUR」と書いてあり「重くて操作性が悪いのかな?」と思ってしまいますが、300g/320㎜/SW322なので、一般的な黄金スペックのような感じです。スピードMPやピュアストライク16×19などフレーム厚が23㎜のラケットは、どこかに特化しているわけではないですが、バランスが非常によく扱いやすいです。買ってみて「失敗」となりにくいです。
・適度な反発と適度なコントロール性をもとめているかたにおすすめです。
・ラケット選びを失敗したくない方にもおすすめです。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
100 | 300 | 320 | 322 | 16×19 | 23-23-23mm | 66 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
83 | 84 | 83 | 84 | 83 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
84 | 83 | 87 | 83 | 83 | 83 | 84 | 83 |
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CX200
ボックス形状(コントロール系)のラケットはどうしても飛ばなくなるため静止重量やスイングウェイトが多くなり、その結果操作性が悪くなる傾向がありますが(82点以下が多い)、ボックス形状のラケットにしては操作性が珍しく86点と良好です。反発性や安定性を出すためにカスタムをした方が使いやすくなるかもしれません。
・操作性の良いボックス形状のラケットを求めている方に一番お勧めです。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
98 | 305 | 315 | 317 | 16×19 | 21.5-21.5-21.5mm | 64 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
81 | 82 | 82 | 79 | 83 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
79 | 83 | 86 | 82 | 84 | 83 | 84 | 82 |
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CX200TOUR16×19
「究極の打感」と言われるほど、クリアな気持ちいい打感です。しっかりと真ん中に当たったときは「真ん中に当たりましたよ」と、逆に外した時は「外しましたよ」と手にしっかりと伝わってきます。ピュアドライブなどの高反発ラケットのような「打感の軽さ」や「打感のぼやけ(どこで打ったか分かりにくい)」が全くと言って良いほどありません。ただ、反発の低さや安定性の低さがあるため、コントロール性&安定性を上げるカスタムをしてあげたほうが使いやすいと思います。飛ばないと言ってもVCORE95(YONEX)が76点(スイングウェイトが323と少し重い)・TOUR(PRINCE)が71点なので、95インチらしい飛びです。また、アルパワー[レビューを見る]やエックスワンバイフェイズ[レビューを見る]などの高反発ストリングを張ると、プロスタッフ97(315g)(反発79点)位の飛びになると思います。
・打感の柔らかさやクリアさを求めている方におすすめです。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
95 | 310 | 310 | 318 | 16×19 | 20.5-20.5-2.5mm | 63 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
81 | 81 | 84 | 79 | 80 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
72 | 84 | 82 | 77 | 88 | 85 | 81 | 82 |
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CX200TOUR18×20
鈴木貴男選手(現役は引退)の使っているモデルとなります。全ラケットの中で一番と言ってもいいくらい打感が柔らかい(衝撃吸収性が良い)上、ボックス形状特有の打感のクリアさ(良さ)があります。ストリングが18×20本のラケットの中で安定したコントロールを狙ったストリング配置です(プレステージやピュアストは一発の攻撃力重視)。ただ、スイングウェイトがピュアドライブ(320)より軽いせいか、安定性や反発性と反発性に伴うサーブのスコアが低評価になっています。したがって、コントロール性&安定性を上げるカスタムをした方が使いやすくなるのではないでしょうか。
・打感の柔らかさやクリアさを求めている方におすすめです。
面積 | 重量 | バランス | スイングウェイト | ストリング | フレーム厚 | フレックス |
95 | 315 | 310 | 319 | 18×20 | 20.5-20.5-20.5mm | 62 |
総合 | ストローク | ボレー | サーブ | リターン |
82 | 80 | 83 | 77 | 80 |
反発 | コントロール | 操作性 | 安定性 | 打感柔らかさ | フィーリング | トップスピン | スライス |
71 | 88 | 81 | 79 | 90 | 89 | 81 | 85 |
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まとめ
・高反発モデルが良ければFX500
・適度な反発性とコントロール性が欲しければCX400TOUR
・振り抜きの良いボックス形状ラケットが良ければCX200
・打感のクリアさと柔らかさが欲しければCX200TOUR
がおすすめです。
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