ストロークが安定しない!?練習いらずで安定させるコツ&方法(テニス)

ストロークが安定しない!?練習いらずで安定させるコツ&方法(テニス)

2022年3月16日 0 投稿者: gura

 テニスのフォアハンドストロークやバックハンドストロークが安定しない場合に使える、練習いらずで、安定させるコツや方法をご紹介します。


 ストロークを安定させるコツ(意識)

 狙う場所

 まず、狙う場所を変えることです。変えるといっても、甘いコースを狙うとかではありません。ネットの直上に「架空の的」を作りそこに向かって打つのです。下の画像のような感じです。


 なぜこれで安定感が出るかというと、マルチタスクを行わないからです。詳しくは長くなりすぎるので解説はできませんが、ネットとアウトを両方気にするより、ネットだけを気にする方がタスクが減るため安定するのです(全人類はマルチタスクが苦手)。

 基本的にはネットギリギリを通せばどんなに速いボールでもコート内に収まってくれます。逆に、高いところを通せば、ベースライン近くでバウンドします。


 テイクバックを小さくする

 テイクバックを小さくすることで、振り遅れの防止や、オフセンターショットの低減などの効果があります。

 少しボールは飛ばなくなるのですが、オフセンターショットをしてしまった時よりは飛びますし、少しラケットを重くするという手もあります(コントロール・安定性を上げるカスタムを参照)。


 グリップを少し強く握る

 グリップを少し強く握ることで、ラケットの面ブレを抑えることができるため、コントロール性の向上・安定感の向上・(同じスイングスピードでも)ボールスピードの向上効果があります。

 テニススクールやwebで、「握力は入らない」「緩く握ったほうが良い」などと言われていますがこれは半分間違いです。簡単に言うと、「油を塗ったグリップでボールを打てるか」を考えてもらえば分かると思います。ただ、グリップを握ることに意識が行きすぎると、足がおろそかになったり、相手を見れなかったりします。したがって、握ることに意識がいきすぎない程度に強く握ることが大切です。

 高いボールや速いボールだけ、少し強く握るだけでも安定感が上がります。

 以下のようなハンドグリッパー(負荷調整可能)で、握力をつけると、コントロール・安定性・ボールスピードが向上します。一般的に握力のMAXは、30歳半ば男性で47kg・40歳前半女性で29kgあると言われてます。


 手首を固定する

 主にイースタングリップなど薄いグリップの方は、手首をある程度固定してボールを打った方が安定します。

 手首を使うことが「脱力」などと言われてたり(正しくないと思ってます)、フェデラーやガスケなども手首を使って打っていることが多いので、使ったほうがいいように感じてしまいますが、オフセンターショットになりやすく、面ブレを抑えられるだけの握力がないと難しいです。

 片手バックの場合は、手首は必ず固定しておいた方が良いです。


 面の向きを意識する

 ボールが当たる瞬間に面の向きを少し意識しながら打つと少し安定感が出ます。

 また、振るというより、面の向きを一定にして押してあげるようなスイングをしても、安定感が上がります。


 ストロークを安定させる方法(道具)

 ラケットを変える

 バボラのピュアドライブやピュアアエロ・ヘッドのエクストリーム・ダンロップのSXシリーズなど、高反発ラケットやスピン系ラケットは、コントロール性が低いです。また、軽量ラケットも同様です。

 例えば、バボラのピュアドライブとヘッドのグラビティプロ(18×20)を比べた時に、どっちがボールスピードが出るかというと、高反発と呼ばれているピュアドライブと思いきや、グラビティプロだったりします。

 学生だったのですが、ピュアドライブ(2018)とグラビティプロ(G360)だったのですが、ボールスピードもコントロールも安定感も伸びも、誰でも分かる位圧倒的に上回っていました。


 何が言いたいかというと、高反発ラケットは低コントロールのため余力を多く残しておく必要があるため、意外とボールスピードが出せないのです。

 したがって、少しコントロール性や安定性の高いラケットにすると、ショットが安定します。


 ストリング

 まずポリですが、細ゲージをローテンションで張ると、スナップバックによる面ブレが生じるため、着弾点のばらつきが大きくなります。少し反発力が上がっているので、ある程度はカバーできますが、絶対的にはカバーできません。これが、フェデラーやジョコビッチ・ワウリンカ・マレーなどが高テンションで張り続けている理由です。

 基本的には47lb~55lb(1.25㎜の場合)が一番安定して一番スピンも多くできると思います。伸び量の多いストリングは、1.30㎜等太ゲージにすることによってスナップバックによる面ブレを抑えることができるので安定すると思います。

 ナイロンの場合、表面に摩擦コーティングがされているので、スナップバックによる面ブレが起きにくいです。ただ、スピン量が少ないものも多く、ネットとのクリアランスがあまり取れません。したがって、摩擦量を参考に選ぶのも手です。

 また、ストリング自体のコントロール性も影響し、スピン量の調整のしやすさだったり、フラットの打ちやすさだったり、距離感の一致度だったり、いろいろあります。
例を挙げるならば、「Luxilonのアルパワー」は、フラットで強打した時(のみ)、球離れが早く(スナップバックによる面ブレが少なくなる)、フラットが打ちやすく、「headのホークタッチ[レビューを見る]」はスピン量の調節のしやすさや距離感の一致度が素晴らしいです。

 ポリだとソリンコのハイパーG(多角形ポリ)[レビューを見る]が、スピン量が多いお陰でネットクリアランスをとれるため、安定しやすいです。ボールの伸びが欲しければ、ルキシロンのアルパワー[レビューを見る]か、シグナムプロのポリメガフォース[レビューを見る]ですかね。

 ナイロンだとエックスワンバイフェイズの1.30㎜[レビューを見る]がおすすめです。摩擦が多いのだとバボラのエクセル・少ないのだとウィルソンのNXTですかね。


 グリップ

 グリップは面ブレを抑制できるラケットパーツなので非常に重要です。

 摩耗しているグリップや汗や皮脂などが多く付着している場合、ショットの安定感は出にくいです。

 しっかりと摩擦のあるグリップテープを選ぶことで、ショットの安定感だけではなく、球速も上がりますし、自身に余裕ができるためより攻撃力のあるショットを打てます。

 フェデラーや錦織選手が、ウィルソンの「プロオーバーグリップしか使えない」という理由も分かる気がします。ウェットの中でもグリップ力が高いです。


 また、レザーグリップは、角が立つ分グリップの摩擦が上がります(レザーの上にグリップテープ)。グリップ力が上がる分、少し手への負担は大きくなりますが、片手バックの人は恩恵が大きいと思います。両手バックの方も結構変わります。夏は、気温が高くグリップテープの摩擦が消耗しやすい上、汗で滑りやすため、効果が高いです。



 まとめ

 ストロークを安定させる方法として、一番簡単なのが、しっかり摩擦力の多いグリップテープを使い、少し強めに握ることです。

 両手バックハンドのボールスピードが出ない場合でも、少しグリップを強く握るだけで、しっかりとエネルギーが伝わる(ロスが少ない)ため、安定感やコントロール・伸び・ボールスピードのすべてが向上します。


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