両手バックハンドの威力を上げるコツ(強打の仕方)
2022年3月11日両手バックハンドは、回転半径が小さいことから、同じスイングスピードでもボールスピードが遅いです。また、左手は右手に比べ(左利きの場合は逆)筋力が弱く、スイングスピードも上がりにくいです。
また利き手じゃない手は、器用さに欠けるがゆえにオフセンターショットを連発して、飛ばなかったり、コントロールが乱れたりと、なかなか難しさを覚えることが多いと思います。
ただ、この問題は、一つのことを覚えるだけで、劇的に改善してしまいます。
両手バックハンドの威力を上げるコツ1
早速本題というか、メインの威力を上げるコツを紹介します。
それは、「グリップを強く握る」です。
オフセンターショットをした時はラケットが回転します。ど真ん中で打ったとしてもスナップバックによって、ボールがラケットの回転軸から下側にずれるため、わずかですが面ブレが起きます。
この面ブレを防ぐのが手とグリップ間の摩擦で、強く握れば握るほど面ブレがしなくなります。
強く握り面ブレを抑制することで、コントロール性・安定性の向上はもちろんですが、力がしっかり伝わるため、ボールのスピードが上がります。簡単に説明すると、100の力で振った時、グリップを強く握らないで打つと50の力しか伝わらないのに対し、グリップをしっかり握ると、80の力が伝わる感じです。
つまり、スイングスピードを上げなくても、ボールスピードが出るのです。
個人的にですが、正直に言って、びっくりするほど球速が変わりました。最初は素振り(フォア・両手バック)をしたときに「これだけスイングスピードが違えばバックの球速が遅いのは当たり前か」と納得してたのですが、グリップにしっかりと力を入れて打つと、ほとんどフォアと遜色がない球速が出せました(球出しかつ安定感は無視)。特に左手が器用ではない人は結構変わると思います。
プロが大きく振っていないのに球速が出る理由は、ラケットが重いという理由もありますが、90kgなどの握力や、手首の筋肉の強さなど、エネルギー効率が高いからでもあります。
ただ、「強く握れ」とはテニススクールとかではほとんど言われないです。「握ること」に意識が行きすぎると、足がおろそかになったり、相手を見れなくなったり、いわゆる「意識の分散(脱力)」ができなくなり、最悪テニス肘などの怪我のリスクに繋がるからです。
したがって、少しずつ握りの力を加えていくことが、大切です。また、少しタイミングに余裕があるときだけ、強く握って打つという練習をするのも手だと思います。
両手バックハンドの威力を上げるコツ1
グリップを変える
摩擦力の多いグリップを使うと、ラケットの面ブレを抑制できるため、エネルギー効率が上がり、コントロール性・安定性・球速が向上します。
したがって、切れているグリップテープの時は全然入らなかったショットも、摩擦力の多い「ウィルソンのプロオーバーグリップ」などにすると、かなり安定して入れることができます。グリップテープはガット並に重要かもしれないです。ラケットは、低反発でもコントロール性が高ければスイングの余力が少なくても問題ないので、グリップテープとガットの方が重要だと個人的には思ってます。
また、元グリをレザーグリップにし、その上に高摩擦のグリップテープを貼ると、さらにグリップの摩擦力が増えるため、少し手への負担は大きくなりますが、球速が上がりますし、コントロール性も安定性も上がります。
(※摩擦量は、垂直抗力(接地圧)×摩擦係数ですが、レザーグリップを張ることで角が立つため垂直抗力が増え、結果摩擦量が増えます。)
体重移動を使う
左足に乗せている体重を右足に乗せていくと(左利きの場合は逆)、肩が前方向に移動します。その結果、スイング速度と、肩の移動速度が合わさってより球速が出ます。
肩を入れる
基本的には、つま先とつま先を結んだ延長線にボールを飛ばすのですが、若干左足(左利きは右足)を後ろにします。そして、つま先とつま先を結んだ延長線より少し右側にボールを打ちます。そうすることで、ラケットの加速時間が多く取れるため、球速が上がります。
ただ、相手からのボールを片目主体で見ることになるため(片目を閉じてみると分かりやすい)、速いボールの時はお勧めはしません。
速いボールの時は、オープンスタンス(左足が前(相手に体の正面皮を見節))の方が、ボールをしっかりと両目で捉えられるためおすすめです。合わせるだけでもグリップをしっかり握っていれば球速は出せますし。
手首のスナップを使う
両手バックハンドの場合、右手と両手の握力の両方がグリップに加わっているため(コントロールが乱れにくくなっている)、手首のスナップを使って打つことで、ボールスピードを上げることができます。
ただ、スナップを使うことで左右のブレは出やすいので、ギリギリを狙うときは余裕がある時のみです。
また、極端にやりすぎると、右手がテニス肘・左手がゴルフ肘(左利きの場合は逆)になりやすいので、怪我している方や、よく怪我する方はあまりお勧めできないです。怪我をあまりしない方なら、全然問題ないです。
まとめ
両手バックハンドの、威力・球速・コントロール・安定感を上げるには、とにかく面ブレを防ぐことが第一優先です。
グリップを少し強く握ったり、グリップ力が高いレザーグリップ(元グリ)やグリップテープ(プロオーバーグリップ(フェデラーや錦織選手などが使用)など)を使うことで、面ブレが抑制でき、球速UP(力がしっかり伝わるため)・ボールの(滑ってくるような)伸びUP・コントロールUP・安定感UPなどの効果が得られます。